2025年9月26日金曜日

ミラノのおばあちゃんは、パンを捨てることは罪、が口癖。

今日のミラノ料理は“パン・ポス”。リチェッタの日本語訳は(CIR5月号、P.41)。
記事によると、「ミラノのおばあちゃんは、パンを捨てることは罪だと言っていたそうです」
この言葉は何世紀にも渡る飢餓を通して農民のDNAに刻み込まれているそうです。パンと言っても白パンではなく、穀物のミックスのパンで、焼き立てより乾燥して固くなったものだそうです。“ポス”はミラノの方言で固いという意味。
トスカーナのパンツァネッラからプーリアのアックアサーレまで、イタリア中にある固くなったパンを美味しく食べる料理。

パンツァネッラ


プーリアのアックアサーレ。


ミラノのパンと言えば、ミケッタ。


そしてミケッタと言えば、カイザーゼンメル。
ミラノがオーストリア・ハンガリー帝国の一部だった時代に伝わったパンです。
ハブスプルク家の支配下にあったのです。
クチーナ・ミラネーゼ

にはこう書いてあります。

カイザーゼンメルが生まれたのはウイーン。


ところが、ウィーンとミラノは湿度が違ったのです。ミラノはウィーンより湿度が高かったので、パンを夜までカリッとさせることができず、パンをもっと軽くカリッとさせるために、中身をくり抜くことにしました。こうしてミケッタが生まれたという説があります。

ミケッタ


ミラノのパンはドルチェとして発展しました。その最高峰がパネットーネ。


アルティジャナーレなミラノのパネットーネを造るマッシモ・グラツィオーリ。


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シチリア』、『ローマとラツィオ』、『トスカーナ』、『ミラノ

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ミラノのおばあちゃんは、パンを捨てることは罪、が口癖。

今日のミラノ料理は“パン・ポス”。リチェッタの日本語訳は(CIR5月号、P.41)。 記事によると、「ミラノのおばあちゃんは、パンを捨てることは罪だと言っていたそうです」 この言葉は何世紀にも渡る飢餓を通して農民のDNAに刻み込まれているそうです。パンと言っても白パンではなく、穀...