今日のミラノ料理は、ミラノのシンボル、米とサフランの料理。そう、リゾットです。
日本人が考えるリゾットと、リゾット・ミラネーゼには、かなり大きな違いがあります。イタリア料理の世界では有名なので、ミラノ風リゾットと言えば、プロなら誰もがサフランの黄色いリゾットを思い浮かべるはず。でも、この料理がミラノのシンボルであることは、あまり一般的ではないだろうなあ。
リゾット・ミラネーゼ
当然のことながら、リゾットはご飯じゃなくて米から作ります。
なので米の品種が重要。ミラノの米はリゾット・ミラネーゼを美味しく作れるように進化しました。その代表はカルナローリ米ですが、その原型はヴィアローネ米。同じくリゾットが普及しているベネト地方の米として知られています。ヴィアローネ米は、ベネトの米料理のために進化しました。その最終形はヴィアローネ・ナノ米。
ヴィアローネ・ナノ。
ヴィアローネ・ナノとカルナローリ。
(CIR5月号)のサフランとストラッキーノのリゾット(リチェッタの日本語訳はP.41)は、ミラノのシンボルの黄色いリゾットと、白いリゾット、つまりストラッキーノのリゾットが半分ずつの、くっきり2色に分かれたリゾット。
米はアラブ人によってアジアからシチリア経由で、5世紀に、ガッレアッツォ・マリア・スフォルツァによってミラノやロンバルディアまで伝わった穀物。ロンバルディアの多くの料理に使われていて、中でも一番有名なのがリゾット・ミラネーゼ。料理を金色にするサフランもアラブ人によって地中海の国々に広まり、13世紀以降、十字軍によってヨーロッパ中に広まりました。
リゾット・ミラネーゼはイタリア中に広まり、イタリアを代表する料理になりました。玉ねぎのみじん切りをバターと骨髄で炒め、米を加えてさらに数分炒め、白ワインをかけてアルコール分を飛ばします。そこに熱いブロードを少しずつかけながら煮ます。半ばでブロード少々で溶いたサフランを加えます。仕上げにバターとパルミジャーノでマンテカーレし、数分休ませてサーブします。現在では骨髄はリゾットを重くするので加えないことが多いようです。脂肪分を減らす傾向もあります。
ミラノは、チーズの産地でもあります。あまり考えたことないけど、クレシェンツァ、ゴルゴンゾーラ、タレッジョ、ストラッキーノ、マスカルポーネ、トーメ・ダルペッジョ、ロディジャーノなどなど、厳しい冬を越すためのチーズがたくさん作られています。ミラノはチッタ・ディ・フォルマッジョ、チ―ズの街。
グイド・トンマージの地方料理シリーズは、空気感のある素晴らしい写真が特徴のシリーズですが、『ミラノ』
はイラストが秀逸な本です。表紙と裏表紙に米粒を1粒ずつ無数に描く、ということで、この本のイラストレーターの多才ぶりはよ~く分かりますが、ミラノの食材は、イラストで表現すると、とても面白いものばかり。米の次にビックリしたのがチーズです。チーズの章に20種類ぐらいあるミラノのチーズですが、白いミルクから作るチーズを、見事に20種類描き分けているのです。さらに、ロディジャーノはミラノ人が大好きなチーズで、パルミジャーノやグラナ・パダーノより好きだった。とあり、改めて見てみると、20種類のチーズの中にパルミジャーノやグラナ・パダーノも描かれてるじゃないですか。白いクリームチーズやフレッシュチーズをイラストに描くのはすごい技だと思いますが、パルミジャーノやグラナ・パダーノなどの熟成チーズも、描き分けるのは大変。しかもミラノ人がパルミジャーノより好きだったというロディジャーノまでありますよ。
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ロディジャーノ
マスカルポーネ
(CIR5月号)のリチェッタ“サフランとストラッキーノのリゾット”は、黄色いリゾット・ミラネーゼと白いストラッキーノのリゾットを半分ずつ組み合わせた2色のリゾット。ストラッキーノはマンゾーニがミラノから戦火を逃れて住んだ町。
ストラッキーノの別名はクレシェンツァ。イタリアを代表するクリームチーズの1つ。
詳細は次回
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