ミラノ料理の続きです。
最初の1品は肉のテリーヌ。
あまりにも普通の料理なので、これがミラノの富裕市民層を代表する料理だなんて、想像もしてませんでした。
七面鳥のテリーヌ。
この料理が評価されるのは、作った後、お父さんが何時に帰ってきてもサーブできる料理で、サーブする人を必要としない料理だったからだそうです。
こ、これは都会のお母さんたち大いに賛同できそう。当時の農民の料理が、竈の上にかけた
鍋につきっりでコトコト長時間煮込むミネストラなどだと思うと、女性を鍋の前から解放させた偉大な料理であったことに、言われて初めて気が付きました。
(CIR5月号)のテリーヌは、鶏肉・豚肉・牛肉の詰め物を生地で覆い、ポルト酒のソースをかけるという、ちょっと1ランク上のような、とても都会的な1品。
見た目にもコージャス感ありますが、次の料理、“モンデギリ”も、この時代のミラノを象徴するような1品です。え、モンデギリってミートボールのことでしょ。つまり、前日の肉料理の残りを使う節約料理ですよ。しかも、モンデギリというその名は、スペインのロンバルディア支配の名残という、歴史的には、ナポリあたりにありそうな料理。
どこが都会の市民たちの料理・・・。と思いそうですよね。
ミラノのモンデギリ。
そのヒントは、残り物の料理という点。
ミラノの食文化を深く理解している人たちが作ったとてもおもしろい本ですが、この本によって私はミラノの肉料理の主役は子牛肉、ということを知りました。
子牛肉の代表的ミラノ料理、コストレッタ・ミラネーゼ。
ヴィテッロ・トンナート。
オッソブーコ
本には、“子牛肉はミラノ料理のスター”とあります。ミラノ料理の本も、改めて見てみると、子牛肉料理ばかり。モンデギリは、前日の肉料理の残りを使う節約料理。なので当然、その残り物には子牛肉料理がたくさんあります。この本によると、ミートボールはイタリア各地にある家庭料理。他の地方のミートボールとモンデギリの違いは、子牛肉がはいっているかいないか。さすがに子牛肉が入っている農民料理というのは想像できない。
マンゾーニの『許婚』にも登場する料理だそうです。
次の料理は“パン・ポス”。
この料理にも面白い話がありました。
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