2021年3月16日火曜日

ほろ苦い味が特徴のチコーリアの中で一番甘いのがプンタレッレ。

春が終わる前に、と思って急いで初めた春野菜の話題ですが、夏が猛烈な勢いで近づいていて、追い越されそうです。
イタリアの春野菜は、北はアスパラガス、南はソラマメに代表されるということがわかったのですが、中部を忘れていました。
中部イタリアを代表する春野菜は、何だと思います?
サーレ・エ・ペペ』誌によると、「プンタレッレ」だそうです。詳細は「総合解説」06/07年4月号をご覧ください。

プンタレッレは主にイタリア中部で栽培されているカタローニャの一種から根本と緑の部分を取り除いた若芽の部分で、しゃきっとした歯ごたえとほろ苦さが特徴。


「総合解説」07/08年3月号によると、チコーリア・スピガータcicoria spigataという品種のカタローニャがプンタレッレと呼ばれてラツィオの名物になっているカタローニャだそうです。
カタローニャは別名チコーリア・アスパラゴと呼ばれるチコリの一種でキク科の植物です。
チコーリアには、ラディッキオやベルギーチコリなどの種類がありますが、その全てがほろ苦い味という特徴を持ちます。
プンタレッレはチコーリアの中でも最も甘い品種なので、生で定番のアンチョビソースを絡めて食べるのがお勧め。
チコーリアの苦味が生きるのは、ミスティカンツァ(野草のミックスサラダ)や甘みのあるいんげん豆やじゃがいも料理に入れたり、子羊肉や牛肉など肉料理の付け合せ。
ニューヨークのカジュアルローマ料理の店のミスティカンツァ↓
ルーコラ、スイスチャード、ほうれん草、フェンネル、バジリコ、ラディッシュ、オゼイユ、プンタレッレ、トレビーゾ、パセリ、ミント、シブレット、ベビーレタス、タラゴン、ベビーキャロット、セロリの葉入りミスティカンツァ。
調味はオリーブオイル、レモン汁、塩、こしょう。


ほろ苦い野菜に合うアンチョビのソースの
ローマ風プンタレッレPUNTARELLE ALLA ROMANA

・外側の葉を取る(捨てずにチコーリア・リパッサータにする)。
・プンタレッレを洗って縦に薄切りにし、1時間氷水に晒してカールさせる。水気を切って流水で洗う。
・その間にソースを作る。
・にんにくのみじん切り、油、アンチョビ数枚、ビネガー少々を混ぜてアンチョビを溶かす。
・プンタレッレをアンチョビのソースであえて15分休ませる。

このサラダのポイントはプンタレッレをカールさせること。
カールしていないプンタレッレはプンタレッレじゃないそうです。

ほろ苦い葉野菜用のこのソースをかければ野菜があっという間にローマ風に・・・。

から、チコーリア・リパッサータCicoria ripassata
のリチェッタを訳してみます。
材料/4人分
チコーリア・・1kg
EVオリーブオイル・・大さじ6
にんにく・・2かけ
塩、唐辛子(好みで)

・チコーリアを塩ゆでして水気を絞り、油、潰したにんにく、塩、唐辛子少々で炒める。

※チコーリアはローマで一番人気がある野菜。ほろ苦さがローマの伝統の肉料理の脂によく合う。


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1 件のコメント:

kokumiru さんのコメント...

生で定番のアンチョビソースを絡めて食べるのがお勧めーこのソース、プンタレッレででもなくてもおいしそう。もちろんプンタレッレでなくても最高なんですが

そういえば、柑橘フルーツ天国イタイリアで注目度上がってるゆず。次に注目の日本の柑橘フルーツはミヤガワこと早生の温州ミカン。

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