2021年3月25日木曜日

シーフードパスタのベースはアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ→ボンゴレ→ペスカトーラ。

シーフードパスタのテーマに移っていますが、スパゲッティ・アッラ・ペスカトーラspaghetti alla pescatora、パスタ・コン・イ・フルッティ・ディ・マーレpasta con i frutti di mare、コン・イ・モッルスキpasta con i molluschi , アッロ・スコッリオallo scoglio、マリナーラmarinaraなど、いろんな呼び方があることを今更ながら、再認識。
どの名前で呼ぶかは、シェフのインスピレーション次第。
貝のスパゲッティ。
材料/
にんにく
唐辛子
イタリアンパセリのみじん切り
アルゼッレ(小型の二枚貝)・・200g
国産アサリ・・500g
ムール貝・・1kg
太いスパゲッティ・・400g
EVオリーブオイル

・貝は砂抜きして下ごしらえする。
この人もアサリを台に叩きつけてますね。
・フライパンに油大さじ5~6と潰した皮つきにんにく1かけ、唐辛子1片を熱し、全部の貝を加える。蓋をして強火で熱し、開いたら火を止めて汁を漉す。
・パスタをゆでる。
・フライパンに油大さじ4、にんにく、唐辛子を熱して貝の汁を加える。
・貝の殻を一部取り除く。
・パスタを3~4分短くゆでて貝の汁のフライパンに加え、にんにくを取り除く。パスタが汁を吸ったら貝を加えてなじませる。火を止めて油を回しかける。
・皿に盛り付けてイタリアンパセリのみじん切りを散らし、油少々をかける。

イタリアを象徴するシーフードパスタ、アサリのスパゲッティは、ナポリ名物として広く知られていますが、イタリアの海辺の街なら、どこでも名物。
代表的イタリアの伝統料理であると同時に、イタリア料理店のスペチャリタ。
ベースはフルッティ・ディ・マーレ=貝(アサリ、ムール貝)の“スパゲッティ・spaghetti con i frutti di mare”。

これに甲殻類(エビ、スカンピ)が加わると、カンパーニアではアッロ・スコッリオallo scoglioと呼ばれる料理に。

つまりその日の漁の成果次第で具が変わる漁師風アッラ・ペスカトーラalla pescatora。

スローフードのスクオラ・ディ・クチーナ”シリーズの『パスタ・エ・スーゴ』によると、
Spaghetti alla pesscatoraスパゲッティ・アッラ・ペスカトーラのリチェッタは、
・フライパンにEVオリーブオイル、とにんにく1かけを熱し、ムール貝300gとアサリ250gを加える。
・汁を濾し、貝は一部を除いて殻から出す。
・別のフライパンでにんにくと唐辛子を油でソッフリットにし、トマトのパッサータ250gを加える。
・エビの頭8個を加えて潰して中身を出す。貝の汁を少しずつ加える。
・20分煮たらエビの頭、にんにく、唐辛子を取り除く。
・スパゲッティに合わせて細く切ったヤリイカ小2杯、エビの身、ムール貝とアサリを加えて数分なじませる。これでパスタをあえてイタリアンパセリとバジリコを散らす。

リチェッタのバリエーションは無数にあり、これが正解というのはなさそうです。

こちらのページによると、ペスカトーラはイタリア中に広まった歴史の古いパスタで、ルーツはナポリなどカンパーニア。
別名、アッロ・スコッリオallo scoglio。
スコッリオ(岩礁)はこんな地形。サルデーニャのスコッリオ・ディ・ペッピーノ↓

ちなみにアサリは岩礁とは対象的に砂地にいる貝。

まとめると、アッラ・ペスカトーラalla pescatoraは別名アッロ・スコッリオallo scoglio。
漁師風か岩礁風か、これも決めるのはシェフ次第。

カンパーニアには、スコッリオのパスタとして世界的に広まった有名なパスタがあります。
作った人の名前も年代までわかっている珍しいパスタ。
しかも、カンパーニアのパスタには珍しく、手打ちパスタ。

アマルフィ風シャラティエッリSciltielli all'amalfitanaです。
詳しくは次回に。

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パスタ・エ・スーゴ
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