2021年3月12日金曜日

ぶどう農家が畑で働いた後に畝で栽培した野菜で作る旬野菜のミックス、ヴィニャローラ。

さて、今日のお題はヴィニャローラvignarolaです。
トスカーナの国際的ワインメーカー、ルフィーノの、トスカーナへの愛が詰まった美しい本

ルフィーノのトスカーナ』で見つけた料理でした。


ヴィニャローラは歴史の古い、春の農民料理。
料理の名前は、ぶどう畑の土壌のこと、またはぶどうの畝の間に、土地を肥やしたり、きつい労働の後に摘み取って家で料理するために植えた野菜のことです。
料理は旬の新鮮な野菜のソテー(spadellata)で、チッチョリなどの豚の脂身やペコリーノを使います。野菜はバッチェッリ(さや入りソラマメ)、アーティチョーク、グリーンピース、玉ねぎ、ズッキーニ、ミントなど。

この料理のことを知った後で、“グイド・トンマージ”の地方料理シリーズの『ラ・クチーナ・ディ・ローマ・エ・デル・ラツィオ

を見たら、表紙の写真は、春野菜のミックスのまぎれもなくヴィニャローラでした。

ラツィオでも、農民は春から夏になる短い季節に、初物の野菜と冬の最後のアーティチョーク、ソラマメ、グリーンピース、ロメインレタス、が出揃うと、この料理を作るのだそうです。
コントルノとして、またはパンにのせたり、パスタのソースにもなります。リゾット
も美味しそう。
トスカーナとぶどう畑はすぐ結びつくのですが、ラツィオのぶどう畑は、カステッリ・ロマーニ地方のこと。
ヴィニャローラ・ロマーノVignarola romano


カステッリ・ロマーニ地方のワインの1つ、フラスカーティ管理組合のPV↓


それでは表紙の料理のリチェッタをどうぞ。

材料/4人分
さやむきグリーンピース・・200g
さやむきソラマメ・・200g
アーティチョーク・・4個
ロメインレタス・・1/2個
葉玉ねぎ・・3本
グアンチャーレ・・50g
EVオリーブオイル・・大さじ3
白ワイン・・1/2カップ
レモン汁
メントゥッチャ
塩、こしょう

・ソラマメととグリーンピースをさやから出す。さやの半量はブロード用に取っておく。
・アーティチョークは硬い部分、軸(ブロード用に取っておく)、外側の葉、先端を取り除き、4つに切ってさらに半分に切る。繊維を取り、レモン水にさらしておく。
・ロメインレタスをざっくり切る。
・葉玉ねぎは緑の部分はブロード用に別にし、残りは薄切りにする。
・ブロード用の野菜の切り落としと塩少々でブロードを取る。
・大きなフライパンで小さく切ったグアンチャーレを油で弱火で炒めて脂を溶かし、葉玉ねぎのみじん切りを加えてなじませる。ワインをかけてアルコール分を飛ばし、アーティチョーク、グリーンピース、ソラマメを順に加えてブロードで覆い、弱火で15分煮る。ロメインレタスとメントゥッチャを加えてブロードを足す。塩、こしょうで調味する。

ロメインレタスをこれだけたっぷり使う時点でローマ料理に認定。
アーティチョークもローマの名物でした。
逆にトスカーナ風ヴィニャローラは動画が見つからない・・・。
まあ、トスカーナとラツィオは陸続きだし、無理やり区別することもないか。
あえて違いを探すなら、トスカーナ風はロメインレタスが入らないことぐらい。
ラットゥーガ・ロマーナ↓



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