2020年3月16日月曜日

イタリア料理の基本が詰まったグリーンピース入りシチュー

グリーンピースの初物が出回る季節は、ベネトの名物リゾット、リジ・エ・ビジの季節。

ベネトのリジ・エ・ビジ

この季節になると毎年紹介しているので、今年は、フィレンツェ風グリーンピースなんかどうでょう。

piselli alla fiorentina

パンチェッタをオリーブオイルでソッフリットにし、グリーンピースと水を加えて煮て塩、こしょうで調味し、コントルノとしてサーブします。

次は肉のセコンド・ピアット、牛肉とグリーンピースのスペッッツァティーノspezzatino con piselli

スペッツアティーノは一口大に切った肉の煮込みのこと、いわばシチュー。
この料理には、イタリア料理の基本が全部入っています。

というか、正確には西洋料理の基本です。
イタリア料理の基本、その1は香味野菜のソッフリット。
野菜から甘みを引き出します。

その2は、メイラード反応。肉を焼く時のアミノ酸の現象です。
しっかり焼き色を付けて旨味や香りを引き出します。

その3はマンテカトゥーラ。
肉に小麦粉をまぶしたのは煮汁を乳化させてとろみをつけてつなぐため。
この他、パスタや米のデンプン、チーズ、バターもマンテカーレに使います。

小麦粉をまぶした肉を油で焼いて焼き色をつけ、白ワインをかけてアルコール分を飛ばす。
香味野菜のみじん切りを加えてソッフリットにする。
熱いブロードで覆ってトマトペーストを加え、塩、こしょうする。
蓋をして時々かき混ぜながら85分煮る。
煮上がる5分前にグリーンピースを加える。
仕上げに溶き卵とパルミジャーノを加えて子羊のフリカッセ風にしてもよい。

急に寒くなったのでシチューやカレーにした家も多かったのでは。
旬のグリーンピースを加えると、ちょっとワクワクします。
詳しいリチェッタは、家庭料理の入門編の楽しい本、

マンマ・ミーア』から
グリーンピース入りスペッツァティーノspezzatino on piselli
材料/4人分
牛肉・・400g
玉ねぎ・・1/2個
にんじん・・1本
セロリ・・2本
EVオリーブオイル・・大さじ7
ローズマリー・・1枝
ホールトマト・・150g
トマトペースト・・小さじ1
赤ワイン・・1カップ
ブロード・ディ・カルネ・・100ml
グリーンピース・・300g
エシャロット・・1個
甘口生ハム・・40g
塩、こしょう

・セロリ、にんじん、玉ねぎをみじん切りにして鍋に入れ、油大さじ4で5分ソッフリットにする。
・一口大に切った肉を加えてさっと焼き、ワインをかける。
・ホールトマトとローズマリーを加えて軽く塩、こしょうし、10分煮る。
・トマトペーストを熱いブロード少々で溶き、肉に加える。
・蓋をして30分煮る。
・エシャロットのみじん切りを残りの油でソッフリットにし、細く切った、または小角切りにした生ハムとグリーンピースを加える。
・必要ならブロード少々をかけながら7分煮て塩をする。
・グリーンピースを添えてサーブする。

シチュー作りながらフィレンツェ風グリーンピースもちゃちゃっとできてしまう料理です。
シチューは世界中の基本の家庭料理。


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「総合解説」
マンマ・ミーア
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シチリア出身のシェフがミラノで出した店は、その名もイカの卵。イカの卵はベネチアのチケッティの珍品中の珍品でした。

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