2020年3月26日木曜日

ミックス小魚の漁師料理のフリット、パランツァ。

昨日の写真は、ニューヨークのリトルイタリーのゼッポレの屋台。

“Charlie and Tara’s Zeppole” as seen during the Feast of San Gennaro in LIttle Italy.


本家ナポリの写真を探したのですが、ニューヨークやニュージャージーの写真に席巻されて、1枚も見つからす・・・。
どうやらアメリカはすでに征服済みのもよう。

ナポリのゼッポレと言えば、相棒は詰め物入り揚げピッツァのパンツァロッティ。


作っているのは驚異的集中力の持ち主、アントニオ。
2017年3/4月号の「総合解説」では、“ストリートフード”の記事の中で、シーフード、野菜、ゼッポレのクオッポのリチェッタを訳しています。
クオッポのリチェッタは他に訳した記憶がないので貴重です。

そのリチェッタの説明にもありますが、イタリアでは小魚のフリットはパランツァparanzaと呼びます。
漁に使う網をパランツァと呼び、魚を分別した後に網に残った小魚もパランツァと呼び、全部まとめてフリットにします。
海に囲まれたイタリアは、各地でパランツァが作られています。

パランツァ漁から戻った船。

パランツァのフリット

・新鮮な小魚の頭と内臓を取って塩水で洗い、水気を拭き取る。
・エビは殻をつけたまま揚げる。イカは胴を輪切りにする。
・水気を拭き取り、小麦粉をまぶして余分な粉を落とす。
・たっぷりの油で1種類ごとに大きなものから揚げる。
・材料が小さくなるに従って油の温度を上げていき、一番小さなものは高温の油でさっと揚げる。
・大きなものから揚げ、小さな魚は2回小麦粉をつけて途中で加えて一緒に揚げる。
・赤い色を活かしたいエビは1回だけ粉をまぶす。
・小ヒメジは小麦粉をまぶした後にさっと水に漬けて高温の油に入れるとカリっと揚がる。
・塩を振り、巻いたわら半紙に入れて揚げたてをサーブする。


ストリート・フード・アッラ・イタリアーナ』 
には、“魚のフリットのコーンpesce frito nel cono”のチェッタがあったので約してみます。
アドリア海の漁船が漁から戻った時に作る典型的な料理で、エミリア・ロマーニャのCesenaticoより南では、このシートに詰めたフリットをカルトッチョではなく、コーンと呼ぶそうです。

この本で紹介しているのはパランツァの本場、チェゼナティコのオステリア・グラン・フリットのリチェッタ。
 ↓

材料/4コーン分
小魚(Merlano)・・8尾
小カレイ・・8尾
小ワシ・・12尾
小ヒメジ・・16尾
ヤリイカ・・16杯
クルマエビ・・12尾
小ヤリイカ・・16杯
じゃがいも・・1個
00番の小麦粉

・魚の背骨、頭、内臓を取り除く。エビは殻と背わたを、イカは甲を取る。小ヤリイカは厚い輪切りにする。
・じゃがいもは皮つきのまま薄い輪切りにする。
・全部の魚に薄く小麦粉をまぶし、ふるいに入れて余分な粉を落とす。
・揚げ油を大きな鍋2枚に入れて190℃に熱する。
・1つ目の鍋に魚とじゃがいもを入れて2分揚げる。
・油の気泡が下がってきたら穴開きレードルで取り出して2つ目の鍋に入れる。鍋を2つ使って揚げている間に油の温度が下がらないようにする。
・魚をシートに取り、すぐにカルトッチョに入れる。

組み合わせるワインは、エミリア・ロマーニャの定番、冷えたトレッビアーノ。


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総合解説
ストリート・フード・アッラ・イタリアーナ』 
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ジェラートはパンとの相性も良いデセール。シチリアとナポリの人のジェラートの食べ方は、ほんとに自由。

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