(CIR3月号)の“筋付きと筋なしパスタ”の記事は、“スパゲッティ・アル・ラグー”のようなミスとか、“大抵、筋なしパスタは筋つきパスタより美味しかった”とか、容赦も忖度もなく素人のパスタの常識を踏みつぶしてきます。でも、“あまり硬質でないローマの小麦”からは、メッゼ・マニケやリガトーニといった筋つきパスタのヒットが生まれ、これらをローマのソースと組み合わせてたくさんの料理が誕生した、と辛口なことを言いながら、結局、ローマのパスタをさらっと褒めてますよね。
リッシかリガ―テか
実は、最近のイタリアのパスタはグルテンメッシュの形成や乾燥過程に細心の注意を払い、形ごとに最適の方法で作られています。イタリアでは200品種以上の硬質小麦が違う方法で使用されています。ざらざらした筋つきパスタはゆで汁にデンプンが溶け出す、という現象も、製造方法によって作り出すことが可能になっています。
これはよく考えると、ちょっと怖いですねえ。つまり、ミートソースをスパゲッティにかけるのは間違っている、という説を根本から否定しているのです。この先にあるのは、地方料理が崩壊した世界じゃないですか。地方の個性が薄れてグローバル化が進んだ世界では、パスタの個性はメーカーが創り出しています。
イタリアの硬質小麦の栽培
イタリアで最高のパスタと評されるフェリチェッティのCEOは、パスタの筋はパスタに腰を出して乾燥しやすくするために必要だった、イタリアでは筋つきが売れるが、アメリカでは筋なしがとても人気、パスタ・マットpasta mattoと呼ばれるグルテン指数が高い小麦も栽培している、と語っています。
フェリチェッティはトレントの山の中にあるメーカー。
フェリチェッティのパスタは、単一小麦のオーガニックパスタ。
パスタ用の小麦の選別
イタリアのパスタの進化はすさまじいですね。ヴォイエッロの営業部長は、筋つきパスタも筋なしパスタも均等に作っているが、ドッピア・リガトゥーラのペンネもある、と言っています。
トッレ・アンヌンツィアータで創業したヴォイエッロ。
今時は筋がついてるだけじゃない、ドッピア・リガトゥーラなんでした。
つまり外側だけじゃなく、内側にも筋がついてるペンネ。
パスタのCMも別の次元に突入してる。
デ・チェッコの典型的なパスタのCM。
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