2024年6月13日木曜日

喉の病気を治す聖人、2月3日の聖ビア―ジョの日に、毎年聖人の奇跡の話をしながらノンナが作るドルチェ。こうして聖人の話は現代まで語り継がれてきた。

今日はアブルッツォのドルチェの話。
(CIR2月号P.32~の記事です)
そのドルチェの名前はサン・ビア―ジョのチャンベッラ。
サンは“聖”ということ、つまり聖人です。聖人とは徳の高い人で、殉教などによって教皇が公式に聖人と認定した人。
チャンベッラはドーナッツ状のリング形のもののこと。
つまり聖人にまつわるドルチェです。南イタリアの聖人にまつわる食べ物は、伝説や奇跡の宝庫です。このチャンベッラにも、そんな奇跡がありました。

聖ビア―ジョは喉の守護聖人。よく知られた奇跡は魚の骨がのどに刺さった人を救ったというものですが、細かいところが様々違う話が伝えられています。
何より、昔は子供にとって喉の病気はとても危険な病気だったのです。
聖ビア―ジョの日は2月3日。
彼が殉教したこの日、聖人を忘れないように2月2日に造るのがこのチャンベッラです。
今でも南伊では厚く信仰されているんですね。

聖ビア―ジョのチャンベッラ

この穴は喉の象徴。
小型でソフトなタラッリタイプもあります。ドーナッツに近いタイプ。

このドルチェはラクイラにとっては特別な存在です。
というのも、1703年2月2日に起きた大地震によって、ラクイラは破壊されたのです。この日以来、このチャンベッラは、ラクイラ市民にとって聖ビア―ジョへの感謝の証となったのです。

今ではラクイラやアブルッツォの名物ドルチェになりました。

想像してたよりかなり胸熱なドルチェでした。

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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
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