今日のお題は“パスタ・リッシャかリガータか”です。
「筋付きか筋なしか」、これはなかなか難しい問題だそうです。
(CIR3月号、P.22~)
でも、この記事で一番面白かったのは、「スパゲッティ・アル・ラグーのようなミス」という一文。スパゲッティ・アル・ラグーはミートソースのスパゲッティということ。つまり、
ミートソースをスパゲッティにかけるのは、イタリア人にとっては“間違い”なのです。で、外国人を馬鹿にするときの常套句が、スパゲッティにミートソースをかけるwww、となるわけです。これはスパゲッティにミートソースをかけることのどこが間違ってるか分からない人には、かなり深い謎。
スパゲティ・ボロニェーゼは存在しないと訴えるボローニャ市長。
それじゃあ、と意地になってボローニャ風ラグーのタリアテッレを作ってみようとする非イタリア人。でも、見てるとすぐに分かります。これは無理。ラグーを作るだけでもくたくたなのに、さらにパスタまで手打ちするんだから。
スパゲッティ・ボロニェーゼの間違いを超上から目線で外国人に説明するイタリア人。
つまり、世界はパスタの食べ方を知ってるイタリア人と、知らない外国人の2つに分かれるというのがイタリア人の感覚。
でも、パスタについて、イタリアに広まっている誤った考えもあるそうです。それは、“パスタ・セッカの最高のものはカンパーニアだけで造られている”、というもの。
これは、スパゲッティの故郷はナポリで、ブルボン家のナポリ王国時代に生まれて、比較的値段の安かった小麦を材料に、飢えた庶民のための食べ物として作りだされ、ダイスが発明されてパスタ・ルンガの大量生産が可能になり、さらに流通に適したパッケージも考え出されて広く流通するようになったというその歴史を熟知しているイタリア人ならではの固定概念。オーストリア皇帝のフェルディナンド1世や、神聖ローマ皇帝フェルディナンド2世もパスタが好物、という誰得な専門知識まで広まり、スパゲッティはインターナショナルな食べ物になりました。
ラグーをスパゲッティにかけるだけでこんだけ大騒ぎするんだから、パスタに筋があるかないかは大問題。
なんだかおもしろくなってきた。この話、次回に続きます。
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