2024年3月4日月曜日

四旬節の断食

今年の復活祭はいつでしたっけ。移動祝日なので、毎年日にちが変わるんですよね。
3月30日でした。まだ先だと思ったあなた、実は復活祭の儀式はその前から始まっているんです。

wikiには、復活祭は、春分の日の後の最初の満月の次の日曜日とあります。これだけでめんどくさくなってきそうですが、
実は、復活祭の始まりについても、カトリック教会、聖公会、ルーテル教会などの西方教会では、四旬節は復活祭の46日前にあたる灰の水曜日に始まる。カトリック教会では主の晩さん(聖木曜日)の夕べのミサの前までを四旬節とするが、聖公会、ルーテル教会では復活日前日までを四旬節とする。復活祭前の一週間は「聖週」「受難週」等と呼ばれ、教会暦の中で非常に重要な位置を占めている。復活祭前の日曜日は枝の主日(復活前主日、棕櫚の主日など)と呼ばれ、重要な主日のひとつとされている。とあるようにこちらもややこしい。
何度も出てくる言葉、四旬節がキーワード。
復活祭の前、カーニバルと復活祭の間の40日間、(つまり四旬節)です。
この期間は、断食の期間とされています。
断食と言うと、イスラム教のラマダンを想像して一切の飲食を断つ、と考えがちですが、キリスト教の場合は、これもwikiによると、乾酪類(酪農製品)・卵をこの日から復活大祭の日まで断つ事に名の由来がある。正教徒はこの日より類・乳製品・卵・魚類を断ち、祈りを増やし、身体的にも精神的にも節制を行い、自らの心身の修養に努める(但し節制する食品の品目については教区の伝統と教導方針により、地域差・個人差がある)。こうした心身の修養を「斎(ものいみ)」と呼ぶが、特に復活大祭まで自らを備える斎の事を「大斎(おおものいみ)」と呼ぶ、
のだそうです。
簡単にまとめると、断食の間は肉を食べてはいけない。この間は、キリストが断食したことを忘れないようにと、肉などの脂肪分のあるものを食べない。という教会が定めた決まり。
動物性脂肪は禁止され、卵は卵白のみ許された。食べることができたのは、パン、ポレンタ、野菜、豆など。
9世紀になると、魚は肉より浄化されているとして、四旬節の間に食べることが許されるようになった。肉は暴食を引き起こす食べ物とみなされていた。
というような日々なのです。

四旬節の食事



ケーキなら食べ放題?

肉食を禁じるというのは、肉を食べてきた人たちにとっては、多分かなりつらい掟。ただ仏教徒は6世紀頃から肉食が禁じられてきたので、その点に関しては筋金入りです。40日間肉が食べられないくらい、どうってことないかも。ちなみに殺生を禁じるという観点から、仏教では魚も禁止じられたほどでした。でも、鳥は禁じられていないという、よくわからない理屈。
うさぎを1羽、2羽と、鳥みたいに数えて鳥として食べるなど、あの手この手で掟をすり抜ける方法も考え出されます。精進料理も生まれました。肉の代わりとなった魚料理は、年月とともに次第に洗練されてきます。さらに大衆魚を保存する方法も工夫されてきました。

四旬節の初日の夕食。かなり余裕でむしろ楽しそう。

イタリアでも洗練された四旬節の魚料理が考え出されました。

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