(CIR12月号)のイタリア各州のクリスマス料理を紹介する記事から、トスカーナのクリスマス料理を紹介しています。
それはレバーのクロスティーニ。
トスカーナ料理の傑作本、『ルフィーノのトスカーナ』
には、「レバーのクロスティーニはトスカーナ料理の手番中の定番で、親から子へと代々受け継がれてきた。日曜日や祝日、重要な祝いごとの夕食に、大きなトレーで前菜としてサーブされる、みんなで手で食べる料理で、貧しい庶民にとっては珍しく、強い味で複雑な風味の、楽しい料理だった。
には、「レバーのクロスティーニはトスカーナ料理の手番中の定番で、親から子へと代々受け継がれてきた。日曜日や祝日、重要な祝いごとの夕食に、大きなトレーで前菜としてサーブされる、みんなで手で食べる料理で、貧しい庶民にとっては珍しく、強い味で複雑な風味の、楽しい料理だった。
この料理のベースは鶏のレバーで、ミルザmilza(脾臓)や心臓を加えることもあった。鶏の内臓はデリケートな味で複雑な風味で、料理に加えるヴィン・サント少々、アンチョビ、ケッパーは、料理に甘味や心地よいフレッシュさ、塩気をプラスした・・・。」
とあります。
そしてこの料理の名前は、“I crostini neri di fegatine di pollo, capperi e acciughe”とあります。
問題はクロスティーニにつけられた“neri/黒”という言葉です。
クロスティーニ・ネリ。
これはつまり、様々な色があるクロスティーニの中でも、とりわけ黒い、という意味のようで、真っ黒という訳ではないようです。さすがにクロスティーニ・ビアンコというのは見ない。
トスカーナのクロスティーニのバリエーション。
超緑色のカーヴォロ・ネロのクロスティーニ。
黒キャベツ、白いんげん、サルシッチャのトリコロールの農家風クロスティーニ。
このあたりでようやく、きのうなぜダンテの話をしたのか、その答えです。フィレンツェは皇帝派りギベルティ―ニ黒派と教皇派のグエルフィ白派に分裂していました。なので、白黒という色分けにとても敏感なのです。フィレンツェが誇る天才でフィレンツェ生まれのダンテは白派でしたが、後に教皇の考えでフィレンツェから追放されます。
2021年はダンテ没後700年。なので、ここらでダンテに思いをはせて、白と黒のクロスティーニでもいかがですか、というのが、この料理を選んだ理由でした。
フィレンツェは偉人が多すぎて、何の話をしても歴史の勉強しないとついていけません。
フィレンツェが生んだ偉人ダンテとクロスティーニの関係についても、小難しいけど、フィレンツェ観光の際に、きっと役に立ちますよ。フィレンツェでクロスティーニ食べる時は思い出して。
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