2024年2月15日木曜日

チェチーナはオーブンから出した瞬間に黄金色になるけど、生地は液体の時は地味なベージュ色。ここにカラフルな野菜や具をトッピングすると宝石箱みたいな料理になります。

今日のお題は、(CIR11月号)のリチェッタから、『野菜、ゴルゴンゾーラ、栗のチェチーナCecina, verdure, Gorgonzola e castagne』です(リチェッタはP.3)。
チェチーナとは、別名ファリナータ、あるいはトルタ・ディ・チェチ。

鮮やか黄色い薄焼きトルタの写真とチェチーナという名前を聞けば、ひよこ豆のトルタだということはすぐにわかります。あのくすんだベージュ色の生地が、どうしてこんなに鮮やかな黄色になるのか、不思議ですが、チェチーナという名前はあまり聞き覚えがなく、ファリナータというほうがピンときます。煮物を作る時にアクを取るというリチェッタはあまりないのですが、代わりに“泡を取る”、という指示は頻繁にあります。実際に泡を取ってる動画は珍しいかも。
ファリナータはオーブンから出した瞬間に黄金色になる、と言ってますね。
ファリナータ。

ただ薄く焼いただけのファリナータは、もちろん基本中の基本で、これだけでも十分美味しそうですが、さらに、野菜(ラディッキオ・ロッソ、ロマネスコ、ブロッコリー、みかんなど)、ゴルゴンゾーラ、栗をトッピングすると、見た目にも宝石箱のようです。簡単なアイデアなのに、あまりやる人はいないようです。さらにワインに合うこと間違いなし。
ストリートフードがリストランテの1品になります。

この人の“セシーナ”という発音を聞くと、フィレンツェでイタリア語を勉強していた時代、トスカーナ人はCが発音できなくて、コカ・コーラがホハホーラになっちゃうと、からかわれていたことを思い出します。チェチもトスカーナ人には言いにくい言葉だったんですね。
でも、この人が生粋のトスカーナ人であることは疑いようがありません。
トスカーナ風チェチーナ。

リグーリア風ファリナータ。

平らにして高温でさっと焼くのはピッツァと同じ。
これがシチリアだと油でどんどん揚げるストリートフード、パネッレになる。
この状態だとトッピングは無理だけど、サンドイッチの具になるんですねー。


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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリアの月刊料理雑誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

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