2024年2月28日水曜日

栗はいばらの生えた球で、秋の女王で、貧乏人のパン。高い山でも育ち、飢饉の時の大切な食料源でした。世界一大きな栗の樹はエトナ山にあります。樹齢も古く、神話や伝説と結びついてます。

今日のお題は“栗”です。
栗は別名“パンの樹”と呼ばれますが、古代ローマの博物学者大プリニウスは、栗のことを《いばらの生えた球》と呼びました。世間ではどんぐりと同じ程度の、豚が食べるたいした価値のない食べ物と見なされていますが、“秋の女王”とも呼ばれていて、山に暮らす人間にとっては、栗の粉はパンやポレンタにする大切な食糧で、“貧乏人のパン”とも呼ばれていてもマティルデ・ディ・カノッサなどがその栽培を促進したことが知られています。。

栗はマティルデにとっては、貧しい人々を飢饉の時に飢えから救ったじゃがいものような存在でした。冬の食料になるし、保存ができて低地の産物と物々交換できるし、栗の森は要塞にもなりました。

一方、都会の人にとって、栗はカルダッロスタとマロングラッセ。
カルダッロスタcaldarrosta

ピオンビーノ(トスカーナ、リヴァルノ県)のカルダッロステ祭り。

こちらはピエモンテはブラッカの栗祭り。


そしてこれはエトナ県立公園にあるチェントカヴァッリの栗の樹。ヨーロッパ最大で、イタリア最古。樹齢は2000~4000年と考えられている。


マロングラッセ

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