~)。3月号は、フリウリ、サルデーニャ、ピエモンテ、ウンブリアです。
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かなり本格的で独特な視点で地方を紹介する記事ですが、今月のウンブリアも、いきなり、更新世(氷河時代)にウンブリアにはバイソンの先祖と思われる牛が生息していた。という話からスタートです。更新世(こうしんせい)なんて言葉、初めて聞きましたが、さらにバイソンですよ。150万年前のバイソンの大腿骨がペルージャの古生物博物館に展示されているんだそうです。
当然バイソンはヨーロッパには存在しないアメリカの原住民の動物というイメージ。
ところが、この最大の野生動物がヨーロッパにいた、というのはもちろん大ニュース。たぶん、恐竜の骨が見つかったぐらいの衝撃だったんだろうなあ。
でも、これがウンブリア料理の話とどう結びつくのかと不思議に思っていたら、なんと、イタリアで最初の約50頭のバイソンの飼育がトラジメノ湖畔の町、パニカーレで始まったんだそうです。イタリアンバイソンです。うーん、すごいこと考える起業家がいるんですね。
さすがに初めてウンブリアに来た時はニュースになったらしい。
バイソンは野生状態で生えている草を自由に食べて育ちます。マイクロチップをつけていて、体重や運動量や不足した栄養の情報も分かるというハイテクな飼育ですが、飼育方法はアメリカのスー族の方法に従っているそうです。
実はウンブリアは倫理的、精神的なライフスタイルの実験場だそうです。この出来事もそれを象徴しています。
ウンブリアのノルチャにはベネディクト会のコミュニティーがあり、ほぼすべての若者と外国人が長い髭を生やしてワークブーツを履いているんだそうです。
ノルチャと言えば、2016年のアマトリチャーナを含む周辺地域が大地震で破壊された地域です。それが今では新しい修道院が建てられ、ビール造りも始めてヨーロッパやアメリカに輸出しているそうです。
教会は災害からの復興の大きな力になっているようです。さらに地元の人々も、未来や世界に目を向けて、どんどん前に進んでいるようです。
ウンブリアのキーワードはスピリチュアルとエコロジー。どちらも半端じゃなく、本気で、しかも夢を持ちながら取り組んでいる。
トスカーナとウンブリアの境界にある畑に囲まれた町、ピエーヴェは、人間のサイズの生活を求めて、多くの外国人が移り住んで、インターナショナルな小さなコミュニティーが生まれ、その結果、第2のキアンティのようになっています。
ピェーヴェ
ピアーヴェはトスカーナの影響が強いので食文化も面白そう。
次回はウンブリア料理の話。
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