さて、ショートパスタです。
工場で大量生産しにくいパスタ。
逆に器用な指先と編み棒が1本あれば、どんな形でも思いのまま。
一方ショートパスタはダイスを通して生地を押し出すトラフィラトゥーラtrafiraturaで造られるロングパスタを、回転するカッターで短く切って作ります。それまではロングパスタを折る製法だったショートパスタが、この技術によって変わりました。
トゥベッティtubetti、ディタリーニditalini、グラミーニャgramigna、ペンネpenneあたりが代表的。
ショートパスタの製造過程。
コンキリオーニ。大きな貝という意味。機械と職人の技を組み合わせて作るショートパスタ。オレッキエッテの仲間。
現代になると、ソースをからめる、という目的のためにオリジナルの新しい形のショートパスタが生まれました。
ラディアトーリradiatori、ラジエーター。こうなると、人間の手の入る余地ないです。もちろん伝統もない。
形にこだわったパスタはソースの具材との組み合わせが難しい。でも、今月のCIRのシナトラのファルファッレ(リチェッタはP.6)のようなクリーム系パスタは、具材の形を選ばない。
彼らの財産は新しい形のパスタを生み出すブロンズのダイス。
伝統への敬意と若い発想が今後のイタリアのパスタのキーワードかも。
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