2023年4月10日月曜日

全ての道はローマへ続くけど、ローマの外へは続かない。宝が豊富な州だけど、全然知られていない、と言いたかった。

今月のイタリアの州の観光ガイド、3番目の州はラツィオです。
一番最初に、すべての道はローマへと続く。と例の有名な格言が語られていて、ローマというのはイタリア人にとって至高の存在なんだと考えさせられますが、この記事はイタリア人が書いているものです。なので強烈な皮肉がおちとして待っています。
それは、すべての道はローマへと続くけど、ローマの外へは続いていない、というもの。
ラツィオは豊かな州ですが、あまりにも知られていない、と言うのです。
ラツィオ州のサブタイトルは、オデュッセウスの旅の舞台、というもの。
オデュッセウスは、ホメロスの叙事詩、オデュッセイアの主人公でギリシャ神話の英雄。彼がトロイア戦争に遠征して故郷に帰るための長い苦難の旅は、すべての冒険談のルーツ。ハリウッドの特撮にはぴったりのテーマでした。
子供の頃にちらっと見かけただけで、一生忘れられないシーンになります。
ん、これって、日本人にとってのゴジラ体験じゃない?

巨人とユリシーズの戦い。

下の映画はなぜかギリシャ神話にシンドバッドが出てくる。戦ってるサイクロプスは羊飼いでペコリーノを造ってる。念のためだけどシンドバッドはアラビアンナイトに出てくる船乗り。

ラツィオ南部はユリシーズの旅の舞台と言われていて、地元ではリビエラ・ディ・ウリッセと呼んで大プッシュしている。たぶん、第2のアマルフィを夢見ているが、ユリシーズはちょっと高尚すぎてとっつきにくい。アマルフィは5つ星の観光地。この地方のトレッキングは野草を摘んで一流ホテルのシェフに料理を教わる、というもてなしと美食文化が合体したもの。さすがは5つ星。今どきの高級リゾート地の料理教室は野草を摘むトレッキング込み。

アマルフィ海岸のキャッチフレーズは、神々の道だって。ストレートなライバル宣言。

リビエラ・ディ・ウリッセの名物はガエータのオリーブ。食用にもオイル用にも用いられる。

ガエータの名物料理はティエッラ。


この地方料理の豊かさがイタリア料理の大きな魅力。

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