2023年4月13日木曜日

ほとんどのアメリカのおばあちゃんは移民としての大冒険を経験している。そして故郷の味を愛情と一緒に孫たちに伝えた。


CIR2021年3月号のリチェッタ、2品目は、palline di risoです。(日本語のリチェッタはP.2)直訳すればライスボールですが、具体的には、ミニアランチーニです。
このリチェッタは、カラブリアからアメリカに移民したおばあちゃんがお祭りがあると必ず作っていた得意料理で、おばあちゃんから娘に、つまりおばあちゃんの孫にとっては叔母ちゃんに伝わった料理で、料理を前にすると唾液とノスタルジーが湧いてくる1品だそうですよ。
下の動画は125年前にニューヨークの移民局があるエリス島に到着したイタリア移民のようす。エリス島は大西洋経由の移民がアメリカに上陸する場所です。
マフィア映画にありがちなシーンですが、映画『ゴッドファーザー』の有名なエリス島のシーンです。アメリカ人の5人に2人はこの島を通ってやってきた移民が先祖だそうです。
すべてのノンナは、アメリカに渡った事情を秘めたすんごい勇気の歴史を隠し持っている。

カラブリア風ミニアランチーニ。カラブリアの人はシチリアのアランチーニaranciniとは違ってパラ・ディ・リーゾpalla di riso(ライスボール)と呼ぶ、と胸を張っています。カラブリアではサフランは入らず、詰め物もラグーではなくカラブリアの産物を詰めます。

ゆでた米、卵、イタリアンパセリのみじん切りを混ぜて小角切りにしたサラミ、カチョカバッロ、おろしたチーズ、ゆで卵の小角切りを詰めて丸め、パン粉をつけて油で揚げます。

カラブリア料理のお薦め本は、数も少なくてようやく1冊探し出しました。すごく地味で新しさやオシャレさは一切なく、純粋にありのままです。カラブリアを代表するレストランも紹介されています。

サポーリ・ディ・カラブリア

下の動画はチッタノーバの有名店、レストランテ・ラ・マンマLa Mamma。
店名からしてシェフはシニョーラかと思ったら息子のほうだった。




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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
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シチリア出身のシェフがミラノで出した店は、その名もイカの卵。イカの卵はベネチアのチケッティの珍品中の珍品でした。

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