dieta alpinaの話をしていますが、とうもろこし、じゃがいもときて、次は栗の話です。
(CIR11月号)によると、栗は“パンの樹”とも呼ばれるそうです。
フルーツが育たない山の上では、栗は1年のわずかな時期しか手に入らない貴重品。でも、高山でもとれて、下の渓谷から買い入れることができた栗は、例外でした。
(CIR11月号)には栗入りパンのリチェッタ(P.33)が載っていますが、山の上で、一番普及した穀物はライムギでした。ライ麦パンこと黒パンは、年に数回しか作らない祭りの食べ物でした。ピエモンテやヴァッレ・ダオスタでは、ライムギパンは冬の初めに、質素な穀物の粉に栗、種、ドライフルーツなどを加えて家庭で作る1日がかりの作業でした。
最初の数日はフレッシュのパンを食べましたが、その後は1年かけて納屋で乾燥させ、パンコットなどにして食べました。
想像してるより、かなり厳しい暮らし。
ライ麦パン
パン・コット
ヴァッレ・ダオスタのライ麦パン。
この地方のライ麦は別名ヴァッレ・ダオスタの小麦、標高1700mで育つそうです。でも、生産量は減っています。もっと栽培しやすくて収穫量が多くてお金になる作物に取って代わられてます。ベースの穀物が消えかかっているということは伝統の食文化も危機、ということで、多様性を保つ様々な方法が考えられています。
焼き栗と言えば、カルダッロステcaldattoste。
(CIR11月号P.15)の“カルダッロステのパンチェッタ巻き”は、単なる栗のベーコン巻きを超えた1品。
さらにP.33の栗入りパンは、栗入り羊羹のようなスペシャル感。
山の上も美味しそう。
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