2024年12月27日金曜日

今時の白ワインの条件、魚とベジタリアン料理に魔法のように合うワイン、ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノ。

さて、今日のお題はトスカーナの白ワイン、ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノです。
1980年代のイタリアの重要な白ワインと言えば、このヴェルナッチャ・ディ・サンジミニャーノにソアベ、フィアーノ・ディ・アヴェッリ―ノなど。

ソアべ



フィアノ・ディ・アヴェッリ―ノ

ワイン通がイタリアの白ワインを語る時の定番が、今まであまり気にしていなかった、ということ。
でも、魚料理やベジタリアンたちが注目を浴びる昨今、そうも言ってられなくなったようで、白ワインに急速に関心が集まっているようです。

現在、サン・ジミニャーノは赤ワインの産地、トスカーナの白ワインのオアシスとして愛されています。

イタリアの白ワインは、かつて、すべて2月や3月に出荷していました。1980年に収穫年の9月から翌年の収穫まで流通する、という規定ができて、バランスが取れたワインが出回るようになります。その年のヴェルナッチャ・ディ・サンジミニャーノは、エレガントで、完璧に成熟した金色のワインで、長いことワインに携わっていた人にとっても、忘れられないワインになったそうです。
そしてそれは地中海のデリケートな魚料理に合うワインでした。

ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノ

ぶどう畑の標高は200~400m。コルドーネ・スペロナータcordone speronatoと呼ばれる選定方法で栽培。

コルドーネ・スペロナータは短く仕立てる選定。日照や空気の循環が起こりやすくしして病気の影響を少なくします。■■■

土壌は鮮新生の砂、粘土、石灰質のミックスで、ワインにミネラル風味の塩味を与えます。
これが海の料理に合うというこのワインの特性の元。

様々なイタリアの白ワインの中でも、ヴェルナッチャ・ディ・サンジミニャーノはベジタリアン料理と魔法のように合うと言われてこの15年、地元のオリーブオイルと共に普及していきました。

それでは、よい年末年始をお過ごしください。

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2024年12月26日木曜日

トスカーナの白、ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノ。

昨日のクリスマスはいかがお過ごしでしたでしょうか。
私は、超久しぶりにアスティ・スプマンテを飲みました。
昔はもっと甘口のような気がしていたのですが、ほんのり甘いくらいで、料理にもよく合いました。しかもすごく洗練された甘さで、安い缶チューハイに慣れた身には、泡の質の良さがしみました。年末年始にぴったりのスプマンテですねー。
というか、最近のスパークリングワインのドライさが辛すぎてついていけなかったので、このほんのり甘さはほっとします。モスカートに外れはないですね。

アスティ・スプマンテとモスカート・ダスティのCM

という訳で、今日はワインの話。今月のワインは、“ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノVernaccia di San Gimigano”です。(CIR8月号P.41~)
このワインは、赤ワインの産地トスカーナの白、という珍しい存在。

ベルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノ

サン・ジミニャーノのミニ観光。フィレンツェから車で1時間と、訪れやすそうな場所だし、フィレンツェよりかなりのんびりした雰囲気。

トスカーナでワインの試飲

キアンティ・クラシコとトスカーナのグランディ・ヴィーニ

トスカーナはイタリアのルネサンスの雰囲気に満ちた地方。イタリア入門の地にはぴったり。トスカーナからイタリアを知ると、当然ながら、イタリアワインの虜になります。なぜ、この地ではこんなに美味しいワインが造られているのでしょう。その気候や土壌だけでなく、独特の歴史もワインを造ってきました。
ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノの歴史は、白ワインの歴史。

イタリアのDOCGの白ワイン10種。

モスカート・ダスティも偉大なイタリアの白の1つでした。


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2024年12月25日水曜日

地中海の風が吹く、南チロルのクリスマス。2品目はオーストリアの皇帝由来のドルチェ、カイザーシュマーレン。

今年のクリスマスのブログは、このところ偶然、アルト・アディジェの料理の話をしていたので、イタリア最北の州、アルト・アディジェ、イタリアの中央ヨーロッパ、別名南チロルの、クリスマス・マーケットでものんびりどうぞ。一つの広場だけじゃなくて、街中がクリスマスマーケット。

ここはドイツかイタリアか、迷うけど、もちろんイタリア。
ドイツを町ブラすると、ファッション関係や靴屋は、イタリアの圧倒的勝利。
食べ物は、チロルの料理。
南チロルのクリスマスマーケット。


(CIR)のアルト・アディジェの記事(P.38~)の、カネデルリに次ぐ2品目は、“ミックスベリーとヨーグルトのカイザーシュマーレン”。
聞いたことないし、すごくドイツ的な名前ですが、甘いパンケーキの一種です。
下の動画によると、オーストリアのウィーンの料理。オーストリアのアイデンティティーや歴史を感じられる1品だそうです。

オーストリアの伝統的なデザート。

オーストリアのデザートはなぜかクリスマスの季節にぴったり。
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2024年12月24日火曜日

厳しい山の食事は本質的で個性的。とうもろこしやじゃがいもは南米から、そばは十字軍が伝えました。

今日のお題はカネデルリcanederliです。
これはドイツ語の“knödel”のイタリア語版料理。南とチロルの言葉、ラディーネ語で“ボール”という意味の堅くなったパんがベースのプリーモ・ピアットです。別名、チロルの農民の毎日のパン、と呼ばれていました。

クノーデルはドイツ、オーストリア、ポーランド、チェコなど中央ヨーロッパ中に普及している人気料理。地域によって材料は変わりますが、スペック、チーズ、牛乳、ハーブシブレットがベースで、パンの代わりにそば粉のポレンタの小片を使うこともあります。
ブロードをかけたり、スーゴをかけて食べます。

ドイツではじゃがいも料理。

アルト・アディジェのスペック入りカネデルリ。


山の料理は、厳しい気候と痩せた土地、物流が困難な地域なので、日常の食事は渓谷ごとにわずかな材料で作る本質的で個性的な、人間と自然の結びつきを象徴する料理。

dieta alpina。


まず、山の料理と言うと思い浮かぶのがポレンタ。でも、とうもろこしが山の渓谷に届いたの葉18世紀半ばのこと。それまでは穀物のお粥が主食でした。
とうもろこしの次に山の上に適応したのは、じゃがいもです。キャベツと一緒にズッパにすると美味しいじゃがいもは、山の上で最も栽培量の多い野菜になります。山のパンは伝統的で質素な黒パン。祭りの食べ物で、年に数回しか作らないパンでした。材料は高地で一番普及している穀物、ライムギで造りました。冬の初めに一日がかりで造り、最初の数日はフレスコで食べ、その後は1年かけて納屋で乾かし、パン粉となどにして食べました。
そばは十字軍によってヨーロッパに伝わりました。

山の穀物の料理は、山にその作物が広まった歴史だけでも物語があって面白いのですが、動物性たんぱく質の話は、もっと面白いです。ただし、山の料理に牛肉は登場しません。それでも、山の民は大部分が牛を飼育して暮らしていました。つまり、牛のミルクからバターやチーズ、リコッタを作りました。チーズは現金収入になりました。豚は裕福な家庭だけが飼育でき、しかも1年に1頭だけ。主にラルドやラードにしました。

アルト・アディジェの人がカネデルリを語ると止まらなくなる。その歴史も波瀾万丈でした。食べることが命がけの地方。

アルト・アディジェの味、カネデルリ。

皮で包まない具だけの餃子のようなカネデルリは、ブロードをかけて食べるので、ぶきっちょさんにも簡単に作れます。

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2024年12月23日月曜日

地中海の豚の塩漬けと、北欧のスモークの技術が結びついた豚肉の保存食、スペック。塩だけでなく、山の空気がポイント。

アルト・アディジェの料理の話の前に、今日は、アルト・アディジェの最も重要で、アルト・アディジェを象徴する産物、スペックの話です。

スペック。

スペック・デッロ・アルト・アディジェigp。1996年にigp製品になっています。

スペックは地中海沿岸の生ハムと、北欧のスモークの技術が結びついた製品。
原材料はヨーロッパで飼育された豚の赤身で締まったもも肉。イタリア産も少量使われていますが、イタリア産は脂身が多すぎるので、主にドイツ産が使われています。
そもそも豚肉は、ゲルマン系のロンゴバルド族の侵略の時代に、イタリアに伝わり、それに伴って、豚肉を保存する技術が考え出されました。周りを海に囲まれたイタリアでは、塩を使って肉を保存するのはごく自然な方法。でも、海のない山の上のアルト・アディジェでは、スモークする方法が用いられます。
もも肉を、まず秘密の配合でスパイスを加えた塩漬けにして、次に樹脂の少ないデリケートな香りのチップで低温でスモークします。仕上げに風通しのよい部屋で約22週間熟成させます。この間に肉は重さの1/3が減り、天然の薄いカビで覆われます。このカビは取り除きます。
現在のスペックは昔のものより軽く、塩分も少なくなっています。15年間で脂肪分は23%減り、塩分は5%以下になりました。

スペックはは締まった肉で軽いスモーク香、強い味の生ハムです。山の空気が詰まった食材と言われています。スライスする時は、繊維に逆らってできるだけ薄くスライスし、そのまま食べるのが一番美味しい食べ方です。室温にすることも重要なので、最低2時間前にはパックから出して空気に触れさせてアロマと味を引きだしておきます。
スペックに添えるのはチーズ、メロン、いちじく、モッツァレラ、サラダ、ゆでたじゃがいも、アスパラガス、きのこのカルパッチョなど。

山の生ハムというと、サン・ダニエーレの生ハムというのがあります。
山の生ハムの特徴は“甘さ”。フリウリのサン・ダニエーレの生ハムも、甘いのが特徴です。
このことを知って以来、山の上で造る生ハムは、地中海の生ハムとは別物だと知りました。塩だけじゃなく、山の空気も利用されていたんですね。

サン・ダニエーレの生ハム。

ユニークな生ハム、スペック。その産地、アルト・アディジェの代表的な料理は“カネデルリcanederli”

スペックのカネデルリ。

(CIR8月号P.38)のカネデルリは、モッツァレラとトマト入りでバジリコ風味。地元のインフルエンサーが作ったかなり地中海的な1品です。カネデルリは自由にアレンジできる料理。

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2024年12月21日土曜日

南チロルはドイツと南イタリアが融合した面白い地方。ワインの収穫後の新ワインを味わう時は、ご近所みんなでパーティー!

今日のお題は、アルト・アディジェの料理です。

イタリア最北の州、アルト・アディジェ、別名南チロルsud tirolは、海だけじゃなく、山もあるイタリア料理を象徴する地方。最近では、アルプスへの注目度も上がっています。

南チロルのトルゲレンの祭り。

下の動画のタイトルは、“ビギナーのためのトルゲレン”。ドイツ風のすっきりオーガナイズされた雰囲気に南イタリアのあったかい人情がプラスされたこの雰囲気。秋の収穫後にご近所がみんなワインセラーに集まって新ワインを楽しみます。■■■

ドイツのビアガーデンの雰囲気が漂ってますねー。ドイツ+イタリアは、どちらもはじけるのが好きなく国民性で、そのおもてなし方法は最強かも。
南イタリアを旅すると、あまりにもカオスなので一日終わるとぐったりします。でも、南チロルにはドイツ風のしゃきっとした統率された雰囲気があります。

南チロルのトルゲレンはドイツ人も憧れてた。■■■

アルト・アディジェの産物。ワインだけじゃなくてりんごも名物。超美味しいスモークする生ハム、スペックもあります。■■■

南イタリアから北イタリアに行くときは、気の持ちようから変えといたほうがいいかも。
イタリア人は北より南の方が好きだって言う人が多いみたいだけど、北が好きっていう人もいます。■■■

北イタリア■■■

寒くなってきた。太陽が欲しい・・・。

南イタリア■■■


思うんですけど、北イタリアに一人でほっぼり出されたら生きていけないけど、南イタリアなら、なんとかなるかも。厳しい環境のせいか、助け合いの精神が染みついてます。昔、南チロルの山の中の道をとぼとぼ歩いていたら、心配して車にのせてってあげる、という人がちらほらいました。都会で終電のがして歩いて帰ろうとすると、通り過ぎるトラックからクラクション鳴らされてこのやろーと思ったものですが、北の人情の温かさに涙が出ました。

次は南チロル料理の話。

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2024年12月20日金曜日

ストラッチャテッラのパスタ。プーリアのパスタオレッキエッテによく合う。モッツァレラをミキサーにかけたようなストラッチャテッラは、モッツァレラより料理に使いやすいかも。

ストラッチャテッラについて解説しましたが、今日はリチェッタです。(CIR)ではパスタからデザートまで、様々なリチェッタを訳していますが(P.29~)、まずはストラッチャテッラのソースのパスタ。


トマトソースのパスタにバジリコのソースをかけてストラッチャテッラをのせると見た目もlank up。一見するととてもシンプルでフレッシュなパスタ。

ストラッチャテッラはモッツァレラの代わりになってます。

次はルーコラのペーストとストラッチャテッラのオレッキエッテ。トマトソースのスパゲッティよりボリューミー。

ストラッチャテッラの産地、プーリアのパスタ、オレッキエッテ。ブッラータとサルシッチャのソースにすると、もっとボリューミー。料理のタイトルはポジタノ風オレッキエッテ。ポジタノはカンパーニアのアマルフィ海岸の町。ブッラータをミキサーにかければ、ストラッチャテッラとモッツァレラ入り、てこと。

ピッツァのトッピングにも。

アンドリアではオリーブオイルをかけて食べるそうです。

北イタリアではリゾットのマンテカーレに使います。

トルタ・ストラッチャテッラだって。ドルチェとも相性がいい。ローストした桃にかけただけても立派な1品に。

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2024年12月19日木曜日

メイド・イン・イタリーの最新のヒット商品、ストラッチャテッラ。ミルクの香りでバターの味の奇跡の乳製品。

今日のお題は“ストラッチャテッラstracciatella”。イタリア生まれの最新の人気食材です。
多分、よく知られているのはジェラートのフレーバーの一種。
ストラッチャテッラ

イタリア地方料理の世界では、ローマ料理にストラッチャテッラというミネストラ&卵料理があります。■■■

そして今回取り上げるのは、チーズ(正確にはチーズではなく乳製品)のストラッチャテッラです。■■■

ストラッチャテッラは引き裂かれたボロボロのもの、という意味ですが、その語源は“ストラッチェッティstraccetti”。モッッァレラなどのパスタ・フィラータチーズ作りの過程で出る残り物を生クリームと混ぜたもののこと。
残り物は捨てない、という考えから生まれた製品。
20世紀初めのことでした。

パスタ・フィラータチーズの代表はモッッァレラとブッラータ。

ブッラータ。

パスタ・フィラータ

ストラッチャテッラ誕生の地、プーリアのアンドリア。

 アンドリアに初めて行った時、広場で10歳ぐらいの男の子に出会いました。その時の彼の反応は、今でも忘れられません。私を見上げて口を大きくあんぐりと開け、目を見開いて私の真正面に立ち、私を凝視したのです。マンガでしか見たことがないような表情でした。ひょっとしたら、東洋人を見たのは初めてだったのかな。それにしても、すごい田舎に来ちゃった、と思いましたよ。
 そんな素朴な人が暮らす割にはなかなかの都会で、きれいな落ち着いた街でした。偶然入ったオステリアの料理はとても美味しく、大繁盛しているチーズ屋で買ったブッラータは最高に素晴らしく、有名なアルティジャナーレのコンフェッティの老舗もありました。街中に職人たちがいました。プーリアの人が愛するフェルディナンド2世が作った世界遺産のカステル・デル・モンテに行くにはベースになる街です。

カステル・デル・モンテ

 そんなアンドリアで生まれたストラッチェッティはすぐに近隣のカンバーニア、モリーゼ、バジリカータに広まり、ストラッチャテッラstracciatellaと呼ばれるようになります。
そして長い時間をかけて南部の食文化に溶け込んでいきました。
 クリーミーでほぐしたチーズの歯ごたえがあり、ミルクの香りでバターの味を持つストラッチャテッラは、市場の難しい要求にも素早くこたえる奇跡の食材でした。
そうそう、ミルクは牧草のエッセンスが複雑になる真夏が一番おいしいそうです。

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イタリアンドーナッツ、ボンボローニは、オーストリアから伝わったクラブフェンがルーツ。

(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)では、イタリアの地方料理を1年を通して解説しています。12月号はもちろんクリスマス料理と北の料理が主役。 “アルプスのクリスマスの新しいスタイル”の記事の1品目は、“ほうれん草とリコッタのクラブフェン”。日本語のリチェッタはP.25...