2024年12月3日火曜日

リグーリアのパスタソース。くるみのソースは十字軍が発見してヨーロッパに伝えたくるみの大ヒットソース。

2つの顔を持つ街、ジェノヴァ。
港と丘陵地では、料理も違います。

イタリア料理アカデミーのイタリア地方料理のソースの本、『スーゴとソース

によると、リグーリアのスーゴには、海の幸がベースの“スーゴ・ディ・マーレ”というのがあります。これは19世紀後半に、リヴィエラ地方で起きた味の国際化や観光ブームがきっかけでした。
ところがリグーリアの、またはその食文化の中心地はジェノヴァ。
ジェノヴァ料理は、魚料理がベースではない料理です。
リヴィエラの魚のソースの代表は、“sugo di acciughe salate”。
中世以前から広まっていた青魚のソースです。塩抜きしたアンチョビをオリーブオイルで溶いてパスタや野菜、ゆでた魚にかけました。

アンチョビのソースはアーリオ・オーリオやカルボナーラに匹敵するイタリア料理のベース。
アンチョビのスパゲッティ

一方、ジェノヴァのソースのベースは、“salsa di noci”クルミのソースです。

クルミのソースのパスタ。



このソースをかけるパスタは、タリアテッレ、スパゲッティ、リングイーネ、トレネッテなど。
トレネッテは卵が入らない硬質小麦のパスタです。
グルメでリグーリアの食文化に詳しい有名ジャーナリストが語るトレネッテ。

パンソーティもくるみのソースが合うリグーリアのパスタ。野生のハーブがベースのマーグロな詰め物のラビオリ。

くるみは最初の十字軍の遠征(1099)でキリスト教徒が発見したものの一つ。
他に、スパイス、砂糖、さらに後にコーヒーも発見しました。
くるみだけでなく、ヘーゼルナッツやアーモンド、松の実といった当時はヨーロッパには存在しない油を含んだ木の実に、ヨーロッパ人は夢中になりました。中世の無数のドルチェのベースになり、甘くない料理にも使われました。クルミのソースも、人気でした。

最後はジェノヴァのレストラン“Le Cicale”

次はペーストの話。

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リグーリアのシンボル、ペーストは、くるみのソースやアイオリのバリエーションの1つ。

今日のお題は、リグーリアのシンボル、ペーストil pestoです。 イタリア料理アカデミーのイタリア各州のソースの本、『 スーゴとソース 』 には、こう書いてあります。 ペーストは、おそらく、1840~1860年頃、レストランかロカンダの料理人が考え出した。1863年に出版された...