2023年9月22日金曜日

イタリアン・リビエラは、巨大な港ジェノバを中心に、内陸に広がった西海岸と海にむかった東西海岸に分かれる。東海岸は塩漬けアンチョビの産地。

(CIR7月号)のリチェッタから、今日のお題はアンチョビ風味(P.32)です。

アンチョビは春になると産卵のために沿岸にやってくる小さな青魚。
傷みやすいので、取りたてをすぐにいただくのがポイント。
イタリア語ではacciugaやaliciと呼びますが、どちらも同じもの。

コラトゥーラで知られるアマルフィ海岸のチェターラのアンチョビ。

リグーリアのリビエラ・レバンテも塩漬けアンチョビ造りの伝統がある地方。特にモンテロッソmonterossoはアンチョビの塩漬けが名物。

リグーリアの特産物、アンチョビ、オリーブオイル、バジリコ・・・、なんだかイタリア料理の基本の食材が全部ある。
リグーリアの沿岸部はリビエラと呼ばれる地方。ジェノバを中心に、東海岸と西海岸に分かれます。
ジェノバは巨大な港があり、海洋国家として世界中と貿易をしていた都市。西海岸は、内陸へとつながり、東海岸は漁師町が点在する海とのつながりが深い地方。

イタリアン・リビエラ。

この地方のアンチョビの名物料理“アンチョビのバニュンBAGNUN DI ACCIUGHE”。

かつてはリビエラ・レバンテの漁師が船の上で作る朝食でした。

グリバウド・グランデ・クチーナ・レジョナーレ・シリーズの『リグーリア』

のリチェッタによると、バニュンのリチェッタは、
材料/
アンチョビ・・800g
にんにく・・2かけ
玉ねぎ・・50g
完熟トマト・・4個
白ワイン・・1カップ
イタリアンパセリ・・1束
田舎パン・・4枚
バジリコ
EVオリーブオイル
塩、こしょう

・アンチョビは内臓と頭を取って開く。素焼きの浅鍋に油半カップと丸ごとのにんにく1かけ、玉ねぎのみじん切りを入れてソッフリットにする。
・玉ねぎがしんなりしたら皮と種を取って粗く刻んだトマトを加えて10分煮る。
・塩、こしょう、ワインの半量を加えてアルコール分を飛ばし、アンチョビを並べて残りのワインをかける。イタリアンパセリのみじん切りを散らして15分煮る。
・パンをトーストしてにんにくをこすりつけ、スープ皿に敷く。アンチョビと煮汁で覆い、バジリコのみじん切りを散らして5分休ませてサーブする。

アンチョビのズッパとも呼ばれています。ズッパ・ディ・ペッシェは盛り付けが美しいとワンランクアップして見えます。この料理はアンチョビの鮮度ももちろん大切だけど、トマトの赤とアンチョビを整然と並べのがポイント。

次回はパスタのリチェッタ。

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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
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