2021年10月7日木曜日

シチリアはガラ系ズッキーニの宝庫。

シチリアのトマトペースト、エストラット作りは、テーブルに直接広げて天日で干す、という結構衝撃的な製法でした。
こういうものが、シチリアの家庭料理のベース、と言われると、雨の多い東アジアに住んでる身としては遠い世界の話ですが、あの作り方を見ていると、シチリアの家庭料理というものに対する考え方が、なんだかちょっとわかってきたのでは・・・?
とにかく全部自分で作る、という考えが根底にあります。
トマトペースト以外にも、シチリアの家庭料理に欠かせないものがありました。

ケッパーです。
あらゆるイタリア料理に使われて味に個性と深みを加える植物の蕾ケッパーは、シチリアでは自家製ケッパーの塩漬けは家庭料理のベース。収穫は春と夏で、保存して一年中使います。塩漬けや酢漬けにして保存するのが一般的ですが、その前の大前提が、庭でケッパーを育てるということ。
ケッパーはシチリア中で育ちますが、中でも有名なのがエオリア諸島のパンテッレリーア島。
ケッパーが育つには土ではなく岩が必要、と言われます。
家庭の鉢でも育ちます。美しいのでインテリアになります。

ケッパーとパッシートワインのオアシス、パンテッレリーア島↓
漁業より農業が中心の島。

ケッパーの塩漬け

詳しいリチェッタはグイド・トンマージの『クチーナ・シチリアーナ

のものを訳してみます。
・ケッパーは、夜が明ける前に摘み取り、蕾が開かないようにすぐにジュードシートに広げて涼しい場所で2日間乾燥させる。
・海塩と交互に容器に詰めて1週間置き、水気を切る。これを3回繰り返す。
・この状態のケッパーを塩漬けや酢漬け、オイル漬けにする。
・塩漬けは風味が長期間保存できる。
・または1日塩漬けにして洗ってゆでる。これをオイルや白ワインビネガーで漬ける。
ゆでるとケッパーのほろ苦さが消える。

最後はシチリアの地野菜。
特にズッキーニはシチリアで独自の進化を遂げたようで、
シチリアはズッキーニのガラパゴスでした。↓




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