2021年10月27日水曜日

パニョッタとプンタレッレのサラダ。

今日は今月の(CIR)2020年2月号から2品目、アンティパストの“プンタレッレとアンチョビのサラダ”です(リチェッタはP.3)。
プンタレッレはローマの名物野菜。
プンタレッレはチコーリアの一種のカタローニャの中の芽の部分。
代表的な食べ方は、ローマ風。
細く切って氷水にさらしてカールさせてから、にんにく、オリーブオイル、アンチョビ、ビネガーで調味します。

プンタレッレのローマ風

この定番中の定番のサラダをアレンジしたのが(CIR)の一品です。
どうアレンジしたかと言うと、生のカタクチイワシを開いてセモリナ粉をまぶして揚げました。
プンタレッレはレモン汁、油、塩、こしょうで調味します。
これらを水平にスライスしたパニョッタ(大型の田舎パン)にのせます。
パニョッタはパーネに大きいという意味の接尾辞をつけたもの。

余談ですが、私のイタリア語の先生に、パオロという人がいました。
小柄で華奢でシャイな彼は、ある日授業で接尾辞の話になり、「僕の母親は僕のことをパオローネと呼ぶんだ」と、ちょっと楽しそうに話してくれました。
それ以来、ちっちゃいパオロを大きなパオロ=パオローネと呼ぶイタリアのマンマのイメージが強烈に出来上がりました。
大きいというイタリアの接尾辞には、深い親愛の情が込められているのです。
パンをパニョッタと呼ぶ時にも、ただ単に大きいだけではなく、特別なパン、という気持ちを感じてしまいます。
イタリアのパニョッタというと、プーリアのパン、アルタムーラのパン、シチリアのディッタイノのパンなどが挙げられます。
pane di Altamura

pane del Dittaino

これらの田舎パンをスライスしてアンチョビのフリットとプンタレッレのサラダをのせて豪快にいただく1品です。

魚をパンにのせるという食べ方は、私はプーリアで体験しました。
港のそばの屋台でウニを食べた時、ウニにスライスしたパンが添えて出されたのです。
ちょっと恐る恐るでしたが、プーリアの田舎パンにウニと白ワインはよく合って、いくらでもいけました。

ウニのフォカッチャ


今ではむしろウニにはパンのほうが自然。

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