2021年10月4日月曜日

トスカーナのカーボロ・ネロ。代表料理はリボッリータ。

 キャベツの話が続きましたが、今日のお題は黒キャベツcavolo neroです。
黒キャベツは、別名カーボロ・トスカーノとも呼ばれ、トスカーナでとても愛されているケールの一種の冬野菜で、地中海原産ですが北でよく育ちます。
トスカーナではぶどうの収穫の季節が終わった頃から冬中ずっとミネストラにして食べます。
トスカーナ料理の本、『クチーナ・トスカーナ

には黒キャベツを使った料理がたくさん紹介されています。
カーボロ・ネロの下ごしらえ↓


トスカーナを象徴する料理は、ビステッカ・フィオレンティーナとリボッリータ。

リボッリータ↓
さすが、ドイツのテレビ局の取材力はすごい。
この店、フィアスケッテリア・ブルデfiaschetteria burdeはフィレンツェ郊外でキアンティを飲みながらリボッリータを食べるならお勧めのトラットリアです。

リボッリータはパンのスープ。
固くなったパンを翌日に美味しいいただくための料理でした。
この名前も、翌日にスープにパンを加えて煮直すとろからつきました。
パーネ・トスカーノ、白いんげん(潰すとピューレ状になるカンネッリーニ)、黒キャベツと、トスカーナの名物がたっぷりはいるスープです。
例によって農家の節約料理なので、野菜も古くなった残り物を使いました。
ただし黒キャベツは古くなると黄色くなって味が落ちるので、古すぎるのはNG。
黒キャベツはベルザと一緒で霜が降りると美味しくなると言われる野菜で、市場に並ぶのは11月から4月まで。

リボッリータRibollita
黒キャベツ・・300g
じゃがいも・・3個
にんじん・・2本
白いんげん豆(カンネッリーニ)・・300g
固くなったパーネ・トスカーノ・・適量

・豆と野菜はゆでる。パンはスライスする。
・鍋に、野菜、豆を重ねて入れながら豆と野菜のゆで汁をかける。
・鍋一杯になったら1時間休ませ、油を引いたフライパンに移す。
・パンを崩して15分煮る。

現代版地方料理書、メイド・イン・イタリー
には、生ハムの骨入のスープで作るリボッリータや、夏には冬野菜の黒キャベツの代わりにじゃがいもを使い、汁を多くする、といったアドバイスも。
さらに、トスカーナ料理によく使われるハーブ、タイムは、トスカーナではペペリーノpepelinoと呼ばれるとか。

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