パスタ・クレッシュータ(CIR/5月号P.35)の話は、モデナのニョッコ・フリットと生ハムとランブルスコは、いわば3種の神器。
今月の(CIR)のエノテカはランブルスコです。
ランブルスコは、ビールやビターの苦みが苦手な私にとっては、しゅわしゅわしてて、ほのかに甘くてフルーティーで、値段も激安のランブルスコは、生ハムと組み合わせて飲むのにぴったりの、夏の必需品です。
でも、ランブルスコはアメリカで特大ヒットしたせいで、アメリカ人が求める飲み物に姿を変えて、その結果、イタリアのコーラと呼ばれるまでになりました。この記事を読む限りでは、そのことは、イタリア人にはやや苦々しくもあったようです。
つまり、“伝統に基づく確信が消滅し、敬意の欠如によるテクノロジーが優先され、薄くて安定したランブルスコが大量に生産された”のでした。
つまり言い換えると、ブドウ農家が長年の経験から身につけた最上のランブルスコの基準が、例えば最上のランバルスコは2~3年目でオレンジ色を帯び、10年はもつが最上は7年目、ということが、アメリカの消費者の好みに合わないからと無視され、薄くて安定したランブルスコの大量生産を引き起こしたのでした。
アメリカで大ヒットする、つまり輸出が絶好調、というのは、イタリアのワイナリーが目指すアメリカンドリーム。特に、ランブルスコとプロセッコは、この絵にかいたような成功の夢物語を歩んだワインでした。
イタリアのリアルバブルで終わるか生き残るか、未来が気になるランブルスコとプロセッコ。
ランバルスコはスプマンテじゃなくてフリッザンテ。泡が少ない。
現在のランブルスコはルネサンス期だそうで、一時は落ち込んでも再生している。
泡のワインはタンクで二次発酵させるメトドシャルマ製法と、ボトル内で二次発酵させるシャンパーニュ製法がありますが、ランブルスコは瓶内で二次発酵させながら、コーラと呼ばれるほどお手軽な値段の泡です。
この記事で、ランブルスコの秘密を初めて知りました。ランブルスコが造られているパダナ平野は、多くの場所で窒素が不足しているそうです。そのため、アルコール化が完了しない。冬の間液体に残った糖分は春になって3月の新月の季節に、再発酵して泡になり、ボトル内のワインはようやく旅を再開して大人になる。新しい発酵によってできた泡は香りがよく、この地のぶどうの典型的な味のランブルスコになる。ほぼすべてフリッザンテ。収穫から2年以内に飲むワインだが、長くて7年寝かせたワインは残量糖度はなく、味はアマービレになる。
パダナ平野の三位一体、ニョッコ・フリット、ランバルスコ、生ハム。
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