パスタ・クレッシュータの話題、続けます。(CIR5月号P.35)
ナポリのピッツァフリッタに代表されるパスタ・クレッシュータですが、他の地方にも、色々なタイプのパスタ・クレッシュータがあります。
まずはモデナのニョッコ・フリット。
一度生ハムと一緒に食べると、もう生ハムには欠かせなくなります。
もちろん、一緒に食べるのは生ハム以外のサルーメでもOK。
個人的には、パスタ・クレッシュータと言えば、ピッツァ・フリッタよりニョッコ・フリット。(CIR)のリチェッタはP.36。
お皿みたいに大きく揚げてからカットして具をのせるタイプ。
スガベイもサラミとチーズに添える揚げ生地。
材料/
小麦粉・・500g
ノルチャの生ハム
ブッラータ
ローズマリー
ガス入りミネラルウオーター
塩、サラダ油(ひまわり油)
・ローズマリーのみじん切り、小麦粉、塩、冷やしたガス入りミネラルウオーターを混ぜる。
・フライパンに油を100~120℃程度に熱する。
・生地をきれいな円形になるように入れる。きつね色になったら裏返して反対側も揚げる。
・180℃に上げて揚げたらシートに取って油を切り、くし切りにする。
・ノルチャの生ハムとブッラータをのせる。
トスカーナのコッコリ。
ルニジャーナ地方(トスカーナとリグーリアの間)の揚げパン。棒状に成形する。
(CIRのリチェッタはP.37)
ナポリのミニピッツァことピッツェッレ・フリッテ。別名モンタナ―レmontanare。(CIR)のリチェッタはP.38。これも具を詰めるのではなく挟むタイプ。
ナポリのピッツァはトマトソースの赤い色が特徴。基本的なことなのに、他の地方の揚げパンにはない。
ナポリのピッツァ・フリッタの大家、エンツォ・コッチャの本、『ピッツァ・フリッタ』
にはモンタナラやモンタナリーナのリチェッタがたくさん載っていました。
実は、ピッツァ・フリッタもモンタナーラもどちらもナポリの庶民の空腹を満たすために生まれた同じものだ、という説明を見逃していたのです。19世紀初めには、ナポリには17軒のフリッジトリーアfriggitoriaがあったそうです。
ナポリのフリッジトリア。
ピッツァ・フリッタとモンタナーラは基本的にはどちらも揚げピッツァですが、ピッツァ・フリッタは半月形に生地を折って中に具を詰めます。モンタナーラは円形で、表面に具をのせます。ピッツァ・フリッタの伝統的な具はチッチョリとリコッタ。チッチョリciccioliはラードを取った後の豚の脂身。モンタナーラは日曜日のラグーの残り。
チッチョリ・ナポレターニ。
ラグー・ナポレターナ。
リチェッタは次回。
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