2022年3月14日月曜日

地中海式ダイエットは野菜をたっぷり食べる料理。その一種、マーレ・エ・モンティ料理の得意な調理方法はロースト。

『サーレ・エ・ぺぺ』6月号には、興味深い記事が2つありました。
1つは“地中海式ダイエット”。もう一つは“マーレ・エ・モンティ”のホームパーティーメニューです。
この2つは、イタリア料理の本質を表すキーワードではないかと感じています。
そしてこの2つに取り組むと、必然的に野菜料理の世界に深く入っていくことになります。
6月号の表紙の料理も、地中海式ダイエットとていうテーマの1品。
“トマトと黃にんじんのローストのガレット”です。
一見ピッツァのようですが、パン生地でたっぷりの野菜を包んでごまのペースト、タヒーナのソースをかけてローストします。(日本語のリチェッタはP.27)。
ロースト(オーブン焼き、蒸し焼き、あぶり焼き)という野菜の調理方法も、あまりおなじみじゃないけど、地中海の得意な方法かも。
具は黃にんじんとトマトだけで、野菜嫌いの子供には容赦のない料理です。でも、この記事の料理を見る限り、これが地中海地方のスタンダードです。にんじん嫌い、なんて言ってたらカンパーニアでは生きていけない。


さすがにハードル高すぎな気もするので、かなりアマチュア向きですが、にんじんを抜いたミニトマトのガレットでもどうぞ↓。
その前に、地中海式食生活の3か条を念の為。食材は、“新鮮”な“地元”の“旬”のものを使うこと。

ミニトマトのガレット/GALETTE CON POMODORINI

材料/
00番の小麦粉・・200g
塩・・5g
EVオリーブオイル・・50g
冷水・・90ml
トマト・・300g
玉ねぎ・・3個
オリーブオイル
オレガノ、塩

・小麦粉、塩、油をこねて冷水を加える。ラップで包んで30分休ませる。
・玉ねぎを薄く切って油でソッフリットにする。
・半分に切ったトマトを加える。
・生地を薄く伸ばしてオーブンシートに広げ、玉ねぎとトマトを載せて包むように生地を閉じる。
・塩とオレガノで調味し、180℃のコンベクションオーブンで20分焼く。
・仕上げにバジリコで飾る。

それにしても野菜の量、半端ないけど、これが普通。
今肉ばっかり食べて野菜が嫌いなんて言ってると、将来、心臓血管系の病気になるよ。

地中海の豊かな野菜料理を代表する料理の一つが、パルミジャーナparmigiana。

じゃがいもとズッキーニのパルミジャーナ/Parmigiana bianca di patate e zucchine


材料/
ズッキーニ・・500g
じゃがいも・・500g
モッツァレラ・・350g
卵・・4個
パルミジャーノ・・100g
バジリコ
EVオリーブオイル
塩、こしょう

・ズッキーニとじゃがいもを厚さ5mmにスライスする。
・オーブンシートを敷いた天板に並べ、EVオリーブオイルを塗って塩を散らす。
・200℃のオーブンで20分焼く。または全部の材料をオーブン皿に重ねて200℃で30分焼く。
・油を塗ったオーブン皿にズッキーニとじゃがいもを1段並べてパルミジャーノを散らし、薄く切ったモッツァレッラをのせて溶いた卵2〜3個をかける。バジリコのみじん切りを散らす。これを材料がなくなるまで繰り返す。

マーレ・エ・モンティの料理には。タコのローストのレモンマヨネーズ添えという一品が。

プーリアのタコとじゃがいもとイタリアンパセリのロースト/POLPO ARROSTO CON PATATE PREZZEMOLATE 

材料/8人分
タコ(前日に獲って叩いて柔らかくしたタコ)・・1.7kg
じゃがいも・・500g
ローリエ、レモン汁
イタリアンパセリ・・1房
塩、こしょう

・鍋にタコを覆う量の水を入れ、ローリエと粗塩を加えて火にかける。タコを入れて蓋をし、沸騰してからトロ火で50分ゆでる。
・レモン汁40ml、EVオリーブオイル70ml、こしょう、イタリアンパセリのみじん切り大さじ1、塩2つまみを撹拌してシトロネットを作る。
・付け合せのじゃがいもを蒸す。
・50分ゆでてタコが柔らかくゆであがったら火を止め、ゆで汁に15〜20分漬けて冷ます。それ以上冷ますと柔らかくなりすぎる。その間にじゃがいもも蒸し上がる。
・タコをバットに取り出して冷ます。
・じゃがいもに塩、こしょう。油、イタリアンパセリのみじん切りを散らして混ぜる。好みでリンゴ酢大さじ1を加えてもよい。
・タコが冷めたら頭を切り取って嘴を取り除き、皮をむく。足を切り分けて半分に切る。
・熱した鉄板で炭火で片面2分ずつ焼く。
・焼き上がったら取り出してシトロネットをかけ、じゃがいもを添える。

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ピエトロ・パリージ』
/クオーコ・コンタディーノ

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