2022年3月17日木曜日

ペーストのパスタはリビエラ・リグレの農民が考えだした経済的な料理。今や乳鉢で作るペーストは伝統芸能なみに観光客を惹き付ける。

オリーブオイルがポイントの料理、その2はペーストです。
ペーストについて、イタリア料理の入門書的本、1001スペチャリタ・デッラ・クチーナ・イタリアーナ

には、【ペースト・アッラ・ジェノベーゼpesto alla genovese】はリグーリアを代表する伝統的ソースで、ベースはバジリコ、にんにく、ペコリーノ・サルド、パルミジャーノ、粗塩、EVオリーブオイル。無数のバリエーションがあるが、リビエラ・ディ・レバンテでは松の実を加える。
美味しいペーストを作るには、材料の品質は最上のものでなくてはならず、バジリコの葉は若いもので切ってから時間の経っていないもの、にんにくはとてもマイルドなインペリア県のベッサリコVessalico産のもの。チーズはフィオーレ・サルド、オイルはリビエラ・リグレの上質のもの、松の実はイタリア産。
伝統的に大理石の乳鉢ですりつぶして混ぜる。
パスタにかける場合、典型的なパスタはトレネッテtrenette、トロフィエッテtrofiette、ラザーニェlasagne。
一番伝統的なペーストのトレネッテにはさやいんげんとじゃがいも、パスタのゆで汁を加える。
ペーストのパスタはリビエラ・リグレの経済的な料理がルーツなので、古いリチェッタではチーズの皮を使った。

この料理のキーワードはリビエラ・リグレの香り。
そしてリビエラ・リグレのオリーブオイル。


リグーリアのオリーブといえばタッジャスカですが、リビエラ・リグレは数種類のオリーブから搾ります。
タッジャスカの収穫

ペーストといえばジェノバ。
ジェノバは極東に行こうとしてアメリカを発見した人、コロンブスの故郷。
その逆をやる日本人は、何を発見するでしょうか。

そう言えば、昔はペーストは乳鉢で気長にすりつぶしていましたが、これは現代の生活では完璧に無理。
というわけで、今はもっぱらミキサーを使います。
乳鉢じゃなくてミキサーを使うとこんなに楽で楽しい、と教えてくれた本、ファッチャーモロ・ペスト

それでも、伝統至上主義派にとって、乳鉢を使うことはとても大切。
今では、乳鉢で作ったペーストは、ペースト・アッラ・モルタイオ
pesto alla mortaioと呼んで、伝統芸能のように保護しています。
ペースト造りコンテストのチャンピオンのペースト。

最後はタッジャスカオリーブオイル入りのリグーリアのドルチェ。ストロッシャ/Stroscia
材料/
00番の小麦粉・・500g
セモリナ粉・・125g
ベーキングパウダー・・1/2袋
レモンの皮のすりおろし・・大さじ1/2
ベルモット・・1カップ
タッジャスカのEVオリーブオイル
・材料を混ぜ、さらにオイルを加えながらこねて均質の生地にする。
・型に入れて指で広げて敷き込み、グラニュー糖をたっぷり振りかける。
・180℃のオーブンで30分焼く。
・冷めたら手で割る(ストロッシャーレstrosciare)


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ピエトロ・パリージ』
/クオーコ・コンタディーノ

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バッカラはノルウェーとイタリアを結ぶ干物貿易の主役で、この航路は1450年作成の世界地図にも記載されるほど重要でした。

(CIR12月号)によると、ヴィチェンツァでは、この料理はCが1つなんだそうです。普通はバッカラはbaccalàでも、ヴィツェンツァでは、Cがひとつのバカラ。んなばかな、と思ったけど、地元のこの料理の専門家たちは、C一つで呼んでました。会の名前の刺繍もC一つ。リチェッタはP.11...