2021年6月7日月曜日

サルデーニャのアリアータはにんにくじゃなくてトマトがポイント。スペイン支配の名残です。

今日のお題はサルデーニャで食べておきたい名物料理、アリアータagliataです。

アリアータはスペインの500年に渡る支配の影響が見られる歴史の古い料理。
タコのアリアータはアルゲーロの名物料理。
タコをドライトマトとフレッシュトマトで煮込みます。
リチェッタは今月の「総合解説」P.42。

アリアータという名前からしてにんにくが利いてる料理かと想像しがちですが、スペインが伝えた食材と言えば、なんと言ってもトマトです。
トマトはアメリカ大陸を発見したコルテスがヨーロッパに伝えた、というのがヨーロッパのトマトの歴史の定説ですが、イタリアでは、その半世紀後にスペイン人がサルデーニャに伝えた、とする説が広まっています。
ちなみにイタリアではトマトはポモドーロですが、サルデーニャではスペイン語由来で、トマテと呼びます。
サルデーニャのトマトのDNAを解析したら、ルーツは16世紀にスペイン人によってサルデーニャに伝わったトマトの子孫、という結果が出たそうです。
北イタリアへはサルデーニャからリグーリア経由でトマトは広まっていきました。

タコのアリアータだけじゃなく、鶏肉のアリアータなども知られています。

地方料理のソースの本、

スーゴとソース』のサルデーニャのページの主役は意外なことにトマトソースです。
サルデーニャの伝統的トマトソースは、bagna campidanesa という名前で、カンピダーノのパスタ、マッロレッドゥスなどに使われています。


上の動画のソースの部分を訳してみます。

材料
 玉ねぎ・・1/4個
 オリーブオイル
 サルシッチャ・・400〜450g
 トマトソース・・400ml
 粉サフラン・・1袋
 
・玉ねぎを粗いみじん切りにして油でソッフリットにし、皮をむいてほぐしたサルシッチャを加えて炒める。
・塩少々とトマトソースを加えて蓋をして弱火で煮る。

カンピダノ風トマトソースはサルシッチャのラグー。
サルデーニャのソースのもう一つのポイント、サフランは、アラブが支配したスペインから伝わりました。


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