2021年6月3日木曜日

サルデーニャにも猫はいるけど、この島ではガッティじゃなくて“ガッタウ”と呼ばれる。

リグーリアのグルメガイドは前回で終了。
今日からは、対岸のサルデーニャ編です。
リグーリアに面したマーレ・エ・モンティの島。
サルデーニャの漁師が内陸に入っていったのは、海賊とマラリアという天敵から身を守るためでした。
港町や海岸に漁師が戻ったのは、観光客が増えた最近になってのことです。
内陸の農民は羊飼いとして野草や肉が中心の暮らしをしていました。
それでも、一番海と関わりが深い沿岸部では、様々な魚料理が生み出されました。
サルデーニャは、アラブ人の攻撃から、ジェノバによって守られていました。
それが、次第にスペインによって支配されて、スペインとジェノバに二分されました。
スペインの影響が強かった地域の中心は、アルゲーロです。ジェノバの影響が強かったのは島の北東部。あれ、同じ地方・・・。
下の動画はアルゲーロの旧市街↓ジェノバとスペインの雰囲気がありますねー。
リビエラの対岸には、こんなにのどかな世界があったんですね。

下の動画によると、猫はイタリア語ではガッティgattiですが、サルデーニャではガッタウgattauです。すべてが他とは少しずつ違う。特に言葉はサルデーニャの方言とカタロニア語のミックス。


アルゲーロの名物料理は、イセエビのサルデーニャ風でもアルゲーロ風でもなく、カタロニア風alla catalanaです。
サルデーニャでイセエビと言えば、アルゲーロ。
カタロニアは、スペインのバルセロナがある地方。アルゲーロはリトル・バルセロナとも呼ばれています。
サッカーのことは全然知らないけど、バルセロナの選手だったメッシは、ここではマラドーナと同じくらい神様扱いされてるんだろうなあ。

州ごとのイタリア地方料理書、“グリバウドのグランデ・クチーナ・レジョナーレ
シリーズの『サルデーニャ』によると、
サルデーニャ各地の食べておくべき名物は、アルゲーロのイセエビ、カリアリのフレーグラ、ヌーオロの子羊、ガッルーラのベルメンティーノだそうです。

イセエビaragostaは、水深20〜150mの澄んだ水の深い岩場に棲む地中海の名物で、アルゲーロ以外でももちろん獲れます。
このゴージャスなビーチリゾートがあるのは美しさで知られるゴノーネの入り江↓
ここはイセエビの産地としても有名。ホテルのビュッフェにこれだけずらっとイセエビが並ぶと圧巻。


Aragosta alla Catalanaイセエビのカタロニア風


リチェッタは、スローフードの『オステリエ・ディ・イタリア2017

から。
材料/2人分
 イセエビ・・1尾、500g
 熟したトマト・・4個
 白玉ねぎ・・大1個
 レモン・・1/2個
 ビネガー・・大さじ2
 EVオリーブオイル
 塩、こしょう

・イセエビをたっぷりの熱湯で20分ゆでる。
・玉ねぎを薄く切り、水とビネガーにさらして辛味を取る。
・トマトは皮と種を取って小さく刻む。
・イセエビを取り出して縦半分に切り、身を全部取り出して小さく切り、サラダボールに入れる。
・野菜を加える。油、レモン汁、塩を乳化させてかけ、よく混ぜる。
・30分冷ましてサーブする。



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