2020年12月21日月曜日

パッパルデッレはトスカーナのタリアテッレだった。と言うことはトスカーナのマルタリアーティはパッパルデッレの切れ端。

マルタリアーティの料理も珍しいけど、うさぎ肉のラグーって、食べたことないなあ。
今月の「総合解説」P.34の料理、“うさぎとアスパラガスのラグーのマルタリアーティ”についての解説です。
うさぎ肉のラグーについて調べていたら、カルロ・クラッコシェフが本にこんなこと書いていました。


うさぎ肉はとてもフレッシュな白肉で、様々な料理に使うことができる。
イタリアにはうさぎ肉料理の伝統がある。
例えばイスキア島の穴うさぎの料理は有名。
カルマニョーラ(ピエモンテ)にはコニッリオ・グリージョという品種のうさぎがいる。
エミリア地方にもうさぎ肉のリチェッタが色々あるが、一般的には煮込みや、小さく切って野菜を添えてサーブする。
最近では次第にうさぎ料理が減りつつある。
おそらく、日本のように、うさぎがペットとして身近な動物になり、誰も食べなくなった、というような事情があるのかもしれない。

いきなり日本の話が出てきたけど、つまり欧米ではうさぎ肉はもっと普通に食べる肉、ということでしょうか。
確かに、日本にはうさぎ肉を食べる習慣がないからなあ。
クラッコシェフは腕をふるえなかった経験があるのかも。

例えば、下の動画は、
ウサギ肉のラグーのパッパルデッレ↓

パッパルデッレといえばトスカーナのパスタですが、傑作地方料理書、“グイド・トンマージ”のクチーナ・イタリアーナ・シリーズの『トスカーナ』には、こうあります。

トスカーナでは、手打ちパスタはアペニン山脈の向こう側とは違う伝統的なリチェッタで打つ。一般的にもっと素朴で厚く、幅が広い。トスカーナではタリアテッレの代わりはパッパルデッレだ。組み合わせるソースもかなりボディーがある。
したがって、タリアテッレの切り落としのマルタリアーティは、トスカーナではパッパルデッレの切り落としで作る。

うさぎ肉のラグーのパッパルデッレは、クリスマスにふさわしいご馳走。
ただし、ジビエの野うさぎは高価すぎるので、もっとお手軽な家禽のうさぎ肉を使います。



料理は骨の周囲のお美味しい肉を骨から外すことから始まります。
捨てるところは何もなく、切り落としも全部使います。
香味野菜と肉のソッフリットには骨も内蔵も加えてブロードを取ります。
うさぎ肉は脂が少なく、デリケートでマイルドな白肉なので刻んだパンチェッタを加えることもあります。
スパイスはジュニパーやナツメグ。

野うさぎのパッパルデッレ↓



農場の動物たち↓



次回は野うさぎの話です。


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カルロ・クラッコの地方料理
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