2025年1月25日土曜日

玉ねぎのソースの主役は、カラブリアのトロペアに移ります。赤い金と呼ばれた甘い赤玉ねぎが名物の町。

(CIR9月号)の記事の解説、今日からのお題は。“トロペア風フィレイヤ”です。

最大のヒントは、“トロペア風”という言葉。

トロペアは、カラブリアの美しい町です。そのビーチはヨーロッパで一番美しいとも言われています。

この町から西のヴァティカ―ノ岬までの40㎞あまりの海岸線は、その美しさから神々の海岸と呼ばれています。海岸添いで一番大きな町が、トロペア。この岬の上に建っているのが、トロペアのシンボル、サンタ・マリア・デッリゾラの至聖所です。ビザンツ様式の古い修道院。
この岩山のてっぺんからはストロンボリ島が見えます。



絶壁の上にそそり立つ石の城のように見えますが、海岸に近づくにつれて難攻不落の要塞のように見えた絶壁に、細くて急な10mほどの階段が造られていて、町の入り口のマーレ門まで続いているのが見えてきます。城壁のように見えたのは、様々な様式をした優美な館。かつて郊外に農地を持つ領主たちが町に美しい館を建てて、その豊かさを競い合った時代の名残なのです。

カラブリアから見る夕暮れのストロンボリ島。ユリシーズの物語の舞台。


そしてトロペアと言えば赤玉ねぎ。
イタリア中に知れ渡っている名物です。甘くて軽い、dolce e leggeraというのがキャッチフレーズ。抗酸化物質も豊富。カラブリアにこの玉ねぎが伝わったのはフェニキア人の時代だそうです。現在は主に沿岸部で栽培されています。特徴は、甘さ、肉厚さ、デリケートで軽い香り。オーブンで焼いたり、ゆでて、または生でサラダやフリッタータに加えます。酢漬けやジャムにしても、熟成チーズに添えても美味しい玉ねぎです。



トロペアの赤玉ねぎのことを下の動画ではカラブリアの赤い金、と呼んでます。



カラブリアは知名度で言えばかなり低い地方ですが、その美しさ、歴史、料理、産物は南イタリア独特のもの。食の前に、まずはざっと町歩き。

(CIR10月号)はまもなく発売です。

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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

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