ベネチア名物のオステリア、バカーロのワインのつまみ、“チケッティ”の話をしていますが、知れば知るほど感じるのが、ベネチアの食文化との結びつき。
そもそもベネチアはベネト州。
という訳で、ベネト州について、見てみます。
ベネト
昔の(CIR)を見ていたら、なんと2011年8月号にヴェネト料理の記事がありました。
当時は6冊の雑誌を翻訳していて、(CIR)を「総合解説」と呼んでいました。その記事は、今はもうなくなってしまった雑誌『ヴィエ・デル・グスト』誌の記事です。この雑誌は、リチェッタよりも食文化に重点を置いた雑誌で、かなり専門的な内容でした。
記事は、ヴェネト料理のことを“独特の地形と歴史から生まれる伝統料理”と表現していました。記事からは一生懸命翻訳したことが感じられて、ぜひ読んでいただきたいと思います。イタリア人の専門家ならではの視点で語るベネト料理の記事は、ベネト料理を作る人やヴェネトに行く人には知っておいてほししいことばかりでした。ちょっと長いけどどうぞ。
「ヴェネト料理は、驚くようなその地形から生み出される。多くの川が流れ、森が広がる豊かな自然からの恵みを奇をてらうことなく賢く使いこなすその料理は、まさに郷土料理だ。
クチーナ・ヴェネタ
ヴェネトの食材
ヴェネトの地形は3つに分かれる。沿岸部と潟地帯、内陸の平野部、そして山間部だ。基盤となるのは、漁業、養殖業(魚と甲殻類)、農業と牧畜、山の農業と放牧。共通して流れているのは農民の伝統だ。生きるための食べ物、とうもろこしの粉やそば粉のポレンタは、今ではあらゆる食事に登場する。ポレンタは古代からある料理だ。付け合わせとしてだけでなく、きのこやジビエのソース、山のチーズ、野草などと混ぜてメイン料理にもなる。
ヴェネチアは、歴史的に他の地方に君臨していたので、沿岸地方全域に影響を与えた。主役はアドリア海産と潟産の魚だ。他に、ウナギ、ボラ、スズキ、ヒメジ、モレケ、イワシ、カニなどもある。コウイカのヴェネチア風やイワシのイン・サオールは、ヴェネチアの家庭で7月第3日曜日のレデントーレの祭りの日に食べる料理だ。カニは殻に身が詰まる11月から1月の間のご馳走だ。復活祭前の四旬節の聖金曜日には、ビーゴリ・イン・トルト、バッカラ・マンテカート、レバーのヴェネチア風、リゾットなどを食べる。ラディッキオ、アスパラガス、アーティチョークといった名物野菜もある。
ヴェネトの平野部は、牛や豚や家禽類の飼育の伝統がある。鶏が名物のパドヴァでは、鶏はリゾットのベースになり、アヒル、ガチョウ、ホロホロ鳥はヴェネト全域で飼育されている。数種類の肉を使ったボッリート・ミストや煮込みもある。
名物料理のリゾットは、肉、魚、野菜、きのこと相性が良い。バッカラもよく食べられる。マンテカート以外では、牛乳、玉ねぎで煮るヴィチェンツァ風、きのことポレンタを添えたとレヴィ―ゾ風も有名だ。
山間部では、羊と子山羊肉料理も多く、アジアーゴやモンタジオなど、イタリアを代表する山のチーズの産地でもある。
ヴェネトは知れば知るほど面白い地方。2011年8月号の記事、まだあります。
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