2025年1月15日水曜日

ベネチアのチケッティ

今日のお題は“チケッティcichetti”。(CIR9月号P.19~)の記事の解説です。

チケッティと言えばベネチアです。
初めてベネチアに行った時は、張り巡らされた水路にゴンドラが行き来する光景に魅了され、街の中に、こんなすてきな習慣があるなんて、気づきもしませんでした。そういえば、某夢の国は、ベネチアのような雰囲気ですが、チケッティを出す店は、多分ないですよねー。ベネチアに行かないと体験できない。
何度か行くうちに、チケッティ、オンブラ、バカーリなど、ベネチアの楽しい面も知るようになり、すごい勇気を振り絞って、若い地元民ですし詰めのそのうち1軒に入って見ると、なにこれ、超楽しい。特にワイン好きなら、ドはまりします。
それ以来、私がベネチアに行く目的はチケッティ巡りになりました。

今月の(CIR)の地方料理は、このチケッティの特集です。チケッティを出す店がバカーロ。

ベネチアのバカーロ巡り

チケッティはベネチアの食の伝統を感じられる。

オーバーツーリズムの象徴になっているベネチアですが、この街は、中世からすでに観光客が多すぎる、と言われて、入域料を取るという考えがありました。そして警察の規則の一つとして生まれたのがバカーリと呼ばれる居酒屋。ワインだけでなく、寝床と食事も提供する店です。現代は、バカーリは無数にありますが、本物らしさは消え去っているそうです。
バカーリになる前、それらの店は安く食べることができるオステリアでした。ベネチアの庶民料理を出していましたが、リチェッタは次第に消滅し、現在のチケッティはフィンガーフードのことになっています。

一番古いバカーロは、1462年開業のド・モーリ。
ここはもう伝説の店として観光客が必ず訪れる店。



リアルトのド・スパーデも老舗の一つ。下の動画の人はド・スパーデのオーナー。この店はベネチアの最後のバカーロと言ってます。ベネチアからバカーロが消える理由についても説明しています。

これらの料理の中でも最も安いのは“スカルトッソscartosso”というフリット。
スカルトッソ

ナポリのクオッポのアドリア海版だと書いてありますが、港町にはどこにもこのような、小魚のフリットミストがあります。

ナポリのクオッポ



チケッティの話、次回に続きます。

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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
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リアルトの魚市場は、観光客が名画でも鑑賞するかのように好奇心一杯で魚を眺めていく。

なつかしい2011年8月号の「総合解説」には、もう一つ、ベネチア関連の記事の翻訳がありました。記事は“リアルトの魚市場”、雑誌は『ガンベロ・ロッソ』でした。『ガンベロ・ロッソ』はワインやレストランの格付け本でおなじみの、プロ指向の雑誌。 記事では、リアルトの魚市場を“ベネチアの観...