(CIR)のチケッティの記事から、ベネト料理の話題を続けていますが、今日からは、具体的な料理の話。
まずは、ベネト料理の主役、サルデ・イン・サオールです。
“サオール”とは、玉ねぎとビネガーでマリネする料理。ベネチアには魚をマリネする料理は古くからありました。長い航海で壊血病になるのをふせぐためです。
一番シンプルなサオールは、揚げた魚を玉ねぎ、ビネガー、こしょう、シナモン、砂糖のマリネで覆った。ルネサンス時代には魚をワイン、ビネガー、セージでマリネする“カソナータcasonata”が広まった。ベネチアの家庭で、7月第3日曜日のレデントーレの祭りの日に食べる料理。
2024年のレデントーレの祭りのアペロール・ドローン・ショー。
疫病の終息を祝ったレデントーレの祭りの歴史
2023年のレデントーレのメニュー
(CIR9月号)には、“サバのイン・サオール”のリチェッタ(P.21)がありますが、サオールはイワシ以外の魚にも使います。
ベネチアの社交界を象徴する店、『ハリーズ・バー』の自伝的本には、“サオールSaor”は“agro”酸っぱいという意味で、主にイワシの保存食に使ろつたとあります。ハリーズバーのサオールは、野菜の甘味を活かす軽い味で、ラモンのいんげん豆となすを添えてオリジナルの前菜にしました。
本には、サオールのリチェッタと、ファジョーリ・イン・サオール、メランザーネ・イン・サオールのリチェッタも載っています。
本には、サオールのリチェッタと、ファジョーリ・イン・サオール、メランザーネ・イン・サオールのリチェッタも載っています。
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