今日のお題は今月のワイン。
チローです。
なんだかワンコみたいな可愛い名前ですが、カラブリアの古い集落の名前で、歴史の古いワインです。
チロー・ワイン。
歴史が古い、という表現は、このワインを評価する時に必ず登場するフレーズですが、何も古いことだけが特徴という訳ではありません。
まあ、どちらかと言うと、長い歴史の中には何度もの浮き沈みがあり、それを何とか乗り越えてきた歴史が積み重なって生まれたワインです。
歴史がある、ということの次に気が付くのはギリシャへの言及です。ちなみに、その名もギリシャという意味のグレコという白ぶどう品種もあります。このぶどうからはチローの白が造られています。
ギリシャ人はぶどうや、暑くて乾燥したカラブリアの地に適した栽培方法を伝えました。アルべレッロalberelloという地中海ならではの仕立て方です。
ぶどうの品種はこの地方の主要品種、ガッリオッポGaglioppo。
カラブリアのガリオッポの収穫。
ガッリオッポの特徴は輝き、上品な香り、タンニン。
(CIR9月号)の記事には“カラブリアのワインは経済的に成功したわけではない、ということがずばっと書いてありましたが、ぶどうの生産量が増えてぶどうとモストが普及したことは、チローに壊滅的な影響をもたらしました。
利益が上がることが知れ渡ると生産量が増え、その結果質が落ちるのは、過去に何度も繰り返された現象。そもそもガッリオッポは糖度が高く、1haあたり、100キンタルも生産されました。
チローは標高300mの海からそびえたつような高原。カラブリアの中では植物の密度が最も高く、ぶどう、オリーブ、サボテンが栽培されている地方で、オークや栗の深い森があり、南イタリアでも最も魅力的な山岳地。
長いその歴史の中で、消費者はワインの品質の低下を見逃しませんでした。そして一時見捨てられかけます。でも、カラブリアで一番大事な品種の名声を回復させたのは、もちろん地元の生産者でした。
カンティーナ・リブランディのカラブリアのぶどう畑。
生産者が語るチローの特徴、歴史。
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