今日から(CIR2021年10月号)のリチェッタです。
まず、10月号のリチェッタのテーマは、“各地の定番伝統料理をモダンにアレンジ”。
バカンスで田舎の夏の別荘に帰って夏を満喫していた人々は、多分、田舎ははいいなあ、とのんびりしていたはず。で、そろそろ反動も来る頃で、若者の元気さに押されて、時代についていけないなあ、なんて、ちょっとたそがれだしているかも。
そもそもイタリア料理は地元料理への愛情が強烈に強い料理。さらにマンマの料理は絶対という、ちょっと昭和の男風。それを敢えて今風にアレンジしてみようという、かなり冒険した記事です。
料理は、伝統に忠実に作ったトラディツィオナーレ版と、若者に受けそうなモダン版の2品をわざわざ造るという念の入り方。
1品めはアンズ茸のクレーマです(P.2)。
あんず茸は、イタリア語ではgallinacci/ガッリナッチと言います。アンズのような香りがするのでアンズ茸と呼ばれます。
別名フィンフェルリfinferli。学名はカンタレルス・チバリウス。Cantharellus cibarius、フランスではジロールと呼ばれ.る亜種が流通しています。
ちなみにアンズ茸のクレーマはモリーゼの料理だそうです。
モリーゼはネタで存在していない謎の州と呼ばれるくらいイタリアでも知名度の低い地方。
ヴァッレ・ダオスタに次いでイタリアで2番目に小さな州。一部がアドリア海に面しています。汚染されていない自然に包まれたさまざまな地形がある地方。
24時間の降雪量でイタリア記録を持つ、イタリアで最も雪が多い町が存在するところ。
特産物はチーズ。具体的にはカチョカバッロ。
モリーゼ料理は農民料理。
モリーゼの特産品、カチョカバッロ・ディ・アニョ―ネCaciocavallo di Agnone。
南部の移牧文化と深く結びついたパスタ・フィラータの熟成チーズ。カチョカバッロ。モリーゼの最高のカチョカヴァッロと考えられているのがアニョ―ネのもの。一年中造られているが、春のものは評価が高い。山岳地帯で放牧した土着品種の牛のミルクから作り、3か月~数年熟成させる。強い香りと甘みが特徴。
締めはテルモリ風魚のブロデット。モリーゼの定番料理をシェフはどうアレンジするのでしょうか。
ノンナのブロデット。
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