ラベル モリーゼ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル モリーゼ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2023年12月14日木曜日

伝統料理を現代風にしようとすると、シュッとしてるけど温もりが減っちゃう。

こてこての地方料理であるあんず茸のクレーマを、現代風な料理にするには、どうしたらよいでしょうか。
ズッパは、素朴で質素な地方料理、“おばあちゃんの料理”の典型的なもの。
伝統料理としてのきのこのクレーマ(リチェッタはCIR10月号P.2)は、きのこのトリフォラートにブロードを加えて煮込む、という料理。ズッパはとろみのついたブロードが特徴な料理。主役の食材がきのこなため、ズッパにとろみをつけるために使われるのは、じゃがいもの澱粉です。
典型的なおばあちゃんの料理ですが、忘れ去られつつある料理でもあります。
多分、味は抜群なのに、見た目がいまいちなごった煮料理で、若い人にはあまりささらないかも・・・。
ナポリの名物料理、“パスタ・エ・パターテpasta e patate”もそのバリエーションの一つ。
パスタと野菜の組み合わせと言うこの料理に関しては、様々なバリエーションがありますが、よそ者がうっかり軽率なことを言えないほど、ナポリのプライドが詰まった料理。
じゃがいもの澱粉だけでなく、ブローボラなどのパスタ・フィラータチーズのとろみも加わってます。

ナポリ風パスタ・エ・パターテ・ノンナ版。

さて、これをモダンにしたのが(CIR/10月号P.3)のリチェッタ、“アンズ茸のジェーロ”です。つまり、alla gelatina ことゼリー寄せです。写真を見ても分かる通り、かなりシュッとした1品になってます。でも、こればブロードをゼラチンで固めたわけではありません。リング型に詰めて固めた姿は、かなり繊細で洗練されてに見えますが、固めているのはコーンスターチです。さらに、ブロード・ディ・カルネの代わりに野菜のブロードで煮れば、ベジタリアン料理になります。見た目はかなり今風な、洗練された料理ですが、おばあちゃんの温もりはあまり感じられないかも・・・。

ナポリのパスタ・エ・パターテは、今風にしたい、なんてこれっぽっちも考えてない料理。

下の動画は星付きシェフにこの料理を作らせると言う画期的な企画。グランシェフたちはどんな料理にするのでしょうか。じゃがいもの量でけんかになってるwww。最高のじゃがいものパスタに関するうんちくもすごいなあ。ナポリに親戚はいないけど。田舎の家でおばあちゃんと友人のおばちゃんが作ってるみたい。

おまけの1品、パスタとカリフラワー、ナポリ風。
パスタの残りを集めておいたミックスパスタが入ると、とたんにすごくナポリ風。

お問い合わせはこちらからどうぞ。
(下記のリンクがクリックできない時は左クリックして表示されたurlをクリックしてください)
=====================================
クレアパッソのブログは下記の3種類あります。

[creapasso.comへ戻る(hpはシステムのトラブルで長期間更新していません、あしからず)最新情報はすべてブログでお知らせします]

====================================

2023年12月13日水曜日

シェフvsおばあちゃん。

(CIR10月号)のリチェッタは、地方料理を伝統vsモダンで対決させるという画期的な企画。この対決は、言い換えれば星付きシェフvsおばあちゃんの料理とも言えます。
1品目は、モリーゼのあんず茸のクレーマです。
きのこのクレーマは夏の終わりの定番料理。

下の動画はミックスキノコのクレーマ。あんず茸も入っていますが、主役は生と乾燥のポルチーニ。
基本のリチェッタは、キノコのトリフォラートにじゃがいもと戻し汁、野菜のブロードを加えて20分煮込み、ハンディーミキサーで攪拌する、というもの。このタイプのスープは見た目がかなり昔風。

(CIR)のリチェッタは、キノコのトリフォラートにsalsa vellutata(ホワイトソース)をかけたスープ。サルサ・ヴェッルタータは、シェフが使うフランス語だと、サルサ・ヴルーテ salsa  Velouté。おばあちゃんは使わないだろうなあ。
(CIR)のリチェッタではブロード・ディ・カルネでコクのある1品にしています。じゃがいもが多すぎるとじゃがいものクレーマになっちゃいます。

田舎風の素朴なポルチーニのヴェッルタータ。youtubeの料理動画を作る人たちは、シェフとおばあちゃん、両方のマインド持ってます。

シェフ向きのルーの説明もできます。

ハンディミキサーで攪拌したどろどろのクレーマの見た目をどうすれば現代風になるか。
かなり悩んだようですね。その答えが(CIR10月号)P.3のリチェッタです。詳しくは次回。




お問い合わせはこちらからどうぞ。
(下記のリンクがクリックできない時は左クリックして表示されたurlをクリックしてください)
=====================================
クレアパッソのブログは下記の3種類あります。

[creapasso.comへ戻る(hpはシステムのトラブルで長期間更新していません、あしからず)最新情報はすべてブログでお知らせします]

====================================

2023年12月12日火曜日

存在しない州とからかわれるモリーゼ。

今日から(CIR2021年10月号)のリチェッタです。
まず、10月号のリチェッタのテーマは、“各地の定番伝統料理をモダンにアレンジ”。
バカンスで田舎の夏の別荘に帰って夏を満喫していた人々は、多分、田舎ははいいなあ、とのんびりしていたはず。で、そろそろ反動も来る頃で、若者の元気さに押されて、時代についていけないなあ、なんて、ちょっとたそがれだしているかも。

そもそもイタリア料理は地元料理への愛情が強烈に強い料理。さらにマンマの料理は絶対という、ちょっと昭和の男風。それを敢えて今風にアレンジしてみようという、かなり冒険した記事です。
料理は、伝統に忠実に作ったトラディツィオナーレ版と、若者に受けそうなモダン版の2品をわざわざ造るという念の入り方。

1品めはアンズ茸のクレーマです(P.2)。
あんず茸は、イタリア語ではgallinacci/ガッリナッチと言います。アンズのような香りがするのでアンズ茸と呼ばれます。

別名フィンフェルリfinferli。学名はカンタレルス・チバリウス。Cantharellus cibarius、フランスではジロールと呼ばれ.る亜種が流通しています。
ちなみにアンズ茸のクレーマはモリーゼの料理だそうです。

モリーゼはネタで存在していない謎の州と呼ばれるくらいイタリアでも知名度の低い地方。
ヴァッレ・ダオスタに次いでイタリアで2番目に小さな州。一部がアドリア海に面しています。汚染されていない自然に包まれたさまざまな地形がある地方。

24時間の降雪量でイタリア記録を持つ、イタリアで最も雪が多い町が存在するところ。
特産物はチーズ。具体的にはカチョカバッロ。

モリーゼ料理は農民料理。

モリーゼの特産品、カチョカバッロ・ディ・アニョ―ネCaciocavallo di Agnone。
南部の移牧文化と深く結びついたパスタ・フィラータの熟成チーズ。カチョカバッロ。モリーゼの最高のカチョカヴァッロと考えられているのがアニョ―ネのもの。一年中造られているが、春のものは評価が高い。山岳地帯で放牧した土着品種の牛のミルクから作り、3か月~数年熟成させる。強い香りと甘みが特徴。


締めはテルモリ風魚のブロデット。モリーゼの定番料理をシェフはどうアレンジするのでしょうか。

ノンナのブロデット。




お問い合わせはこちらからどうぞ。
(下記のリンクがクリックできない時は左クリックして表示されたurlをクリックしてください)
=====================================
クレアパッソのブログは下記の3種類あります。

[creapasso.comへ戻る(hpはシステムのトラブルで長期間更新していません、あしからず)最新情報はすべてブログでお知らせします]

====================================

2023年11月2日木曜日

モッツァレラの親戚のカチョカバッロ。違いは熟成させること。

イタリアのバカンス地のスペチャリタを取り上げた(CIR/8月号)ですが、イタリアのバカンス地は、どうやら無限にあるようで、このままでは終わらないかも・・・。とそろそろ考え始めていました。そもそもバカンス地は海辺のビーチリゾートというのが大前提ですが、このあたりでビーチを離れて、山や内陸に入ってみましょうか。
今日の料理は“カチョカバッロのグリルとスイカのビッカンテ”です(リチェッタはP.11)。
バカンスで訪れた南イタリアで出会って、カチョカバッロにハラペーニョやペペローニクルスキ入りの忘れられなくなるタイプの料理。
料理の主役はカチョカバッロcaciocavallo。

歴史の古い牛乳のチーズで、南イタリアなどの高温地帯特有の、パスタ・フィラータという製法で造られるチーズです。
代表的なパスタ・フィラータのチーズはモッツァレラ。

カチョカバッロ造り。

モッツァレラの本場カゼルタでモッツァレラ造りを教わる。

カチョカバッロはモッツァレラの親戚のような南イタリアのチーズで、屋台で焼く姿がお祭り気分を盛り立てます。



モッツァレラとカチョカバッロの違いは熟成させること。
カチョカバッロの熟成室。

カチョカバッロ・ディ・アニョーネはモリーゼの、アブルッツォとの州堺で造られている代表的なチーズ。山の放牧地で12か月間自由に飼育された牛(品種はブルーナ・イタリアーナ、フリゾーナ・イタリアーナ、ペッツァッタ・ロッサなど)のミルクに子羊や子山羊のカードを加えるセミコットチーズ。お団子付きの洋梨型にし、熟成は自然の洞窟で3ヵ月~1年以上。味は熟成によって甘いものや辛いものができ、グリルして田舎パンにのせてこしょうをかけて食べると美味しい。
カチョカバッロ・ディ・アニョ―ネの製法。

カチョカバッロ・ディ・アニョ―ネ。チーズの風味を作るのは放牧地の野草。

バジリカータの名物、ペペロー二・クロスキ。


南イタリアのチーズの話、次回に続きます。

====================================
ブログ『リブレリア・クレパッソ』(クレアパッソに入荷した本)
[creapasso.comへ戻る(hpはシステムのトラブルで長期間更新していません、あしからず)最新情報はすべてブログでお知らせします]

====================================


===

2021年7月19日月曜日

モッツァレラのいとこたち、パスタ・フィラータのチーズ。

プローボラの締めは、
パスタ・フィラータのチーズについて。


プローボラにはモッツァレラという人気者のいとこがいます。
ここでちっょと初心に帰って、モッツァレラ造りの様子でも。


モッツァレラは、“パスタ・フィラータ”と呼ばれる、製造過程の中でフィラトゥーラと呼ばれる独特の製法を用いるチーズです。
このタイプには、カチョカバッロ、プロボローネ、スカモルツァ、ブッラータなども含まれます。
モッツァレラのフィラトゥーラ↓


フィラトゥーラは、レンネットを加えて固まったミルクの塊を砕いた後、レンネットの酸が含まれた高温のホエイの中に数時間漬けて生地のミネラルを落とし、弾力を加える製法です。
弾力を加えた生地を手で伸ばして(フィラート)、カチョカバッロのような洋ナシ型、ラグザーノ・シチリアーノのような立方体、フィオル・ディ・ラッテのような三編み型など、様々な形にします。

モッツァレラはカンパーニアとラツィオの南部産の水牛のミルクを使ったモッツァレラのみが使うことができる名称。牛乳から造られたモッツァレラはフィオル・ディ・ラッテと呼びます。
ブッラータはモッツァレラにストラッチャテッラを詰めたもの。

北イタリアで唯一のパスタ・フィラータのDOPチーズ、プロボローネ・ヴァルパダーナ。

南イタリアで造られているカチョカバッロ・シラノ↓

地元のモディカーナ種のミルクのものが最高とされているラグザーノ↓

スカモルツァ↓

ナポリ料理のお勧め本、“GT地方料理シリーズ”『クチーナ・ディ・ナポリ』

ルチアーノ・ピーニャターロの『リチェッテ・ディ・ナポリ』

------------------------------------------------------- 
[creapasso.comへ戻る]
本の購入方法
お問い合わせ
=====================================

2021年7月18日日曜日

プローボラよりカチョカヴァッロという名前が愛されている南イタリアを代表するチーズ。

プローボラ料理、今日はまずピッツァイオーラです。
リチェッタは今月の(CIR)のP.38。


リチェッタで使ったプローボラはプローボラ・デッレ・マドニエ。
スモークタイプのシチリアのチーズです。

にんにくをソッフリットにしたオイルにトマトのパッサータ(生が手に入る時期なら生のトマト)とオレガノを加えたソースでスライスしたプロボローネを煮ます。
このチーズが肉と同じ扱いを受けていたことがわかる料理です。

プローボラ・デッレ・マドニエ。

マドニエはこんなとこ。パレルモ県の国立公園に指定されている、地中海の大自然を体験できる山。

さらに、ズッキーニとプローボラのパルミジャーナ(P.39)や、プローボラとなすのスカペーチェ(P.41)など、野菜やナポリ料理との相性が抜群のチーズ。

ズッキーニのパルミジャーナ↓

ナスのスカペーチェ↓

プローボラはマリネする時に加えます。
イタリア料理アカデミーの地方料理のソースの本、『スーゴとソース』

には、モリーゼのソースとしてカチョカバッロのソースというのが載っていました。
あれこれ調べて実感しました。南イタリアでは、プローボラよりカチョカヴァッロのほうが身近な呼び方。
しかもモリーゼではカチョカヴァッロは州を代表する食材としてとても愛されています。

それでは、本のリチェッタを訳してみます。
salsa al caciocavallo/カチョカバッロのソース
材料/
ベシャメル・・250ml
カチョカバッロ・モリザーノ・・200g
おろしたパルミジャーノ・・大さじ3
塩、こしょう、ナツメグ(好みで)

・ベシャメルを小鍋に入れてとろ火で沸騰させずに熱し、カチョカバッロの小角切りを加える。
・塩、こしょう、パルミジャーノを加えてよく混ぜ、カチョカバッロが完全に溶けたら火を止める。
カチョカバッロはグリルして溶かして食べる。ストリートフードとしても人気のチーズ。カチョカバッロのフォカッチャだって。

シチリアのアグリジェント県のチーズ祭り↓

北イタリアのブラのグルメが集まるチーズ祭りとは、雰囲気もチーズもだいぶ違う。


------------------------------------------------------- 
お問い合わせ
=====================================

2020年12月2日水曜日

モリーゼの村のサン・ジュゼッペ(父の日)の料理は質素で素朴だけどあったかさが伝わってくる。

モリーゼ料理の最後は、アーモンドのモスト・コット煮のソフトケーキ。
説明に困る料理ですが、つまりはアーモンドを食べる料理のよう。
詳細は今月の「総合解説」P.14をご覧ください。
料理の説明には、
「3月19日のサン・ジュゼッペの祝日にモリーゼの家庭では質素な13品の料理を並べる。このアーモンドもその1品」
とあります。
サン・ジュゼッペは、マリアの夫、というか、キリストの育ての親。

宗教上の祝日にはご馳走を食べる習慣のあるイタリアでは、サン・ジュゼッペの日に食べる様々な特別な料理が各地にあります。

代表的なのはゼッポレ。シュー生地のドーナッツというかフレンチクルーラーみたい。

モリーゼには、この日には特別な料理を食べる伝統がありました。
カザカレンダの村のサン・ジュゼッペの食事。もちろん村中の母が総出。↓
父はどうした?
料理は質素で素朴なものばかり。
パン粉とバッカラのスパゲッティは質素中の質素だったんだ。
ということは、きのう紹介したデチェッコの本

のモリーゼのパスタは、
サン・ジュゼッペの日の伝統料理で、伝統とシェフの感性を組み合わた考え抜かれた料理だったということが今わかった!
モリーゼの村、カザカレンダのサン・ジュゼッペの料理。
村人の暖かさが伝わってくる。↓

Vecchia Trattoria da Toninoのシェフ、Maria Lombardi Casilliのバッカラとくるみと揚げパン粉のリングイーネLinguine al sugo di bacalà con salsa di noci e mollica fritta。
dececcoのサイトの料理の写真はこちら
材料/6人分
リングイーネ・・500g
《バッカラのソース》
塩抜きしたバッカラ・・500g
アンチョビ・・3枚
ホールトマト・・1.5kg
セロリ・・1本
にんじん・・1本
玉ねぎ・・1/2個
にんにく・・1かけ
ポロネギ・・1片
イタリアンパセリの茎
唐辛子、オレガノ
《くるみのソース》
くるみ・・100g
牛乳に浸した硬くなったパン・・50g
EVオリーブオイル
イタリアンパセリのみじん切り
塩、こしょう、にんにく
《揚げパン粉》
崩した硬くなったパン・・100g
EVオリーブオイル
塩、こしょう、オレガノ


《バッカラのソース》
・バッカラは骨と皮を取る。
・セロリ、にんじん、玉ねぎ、唐辛子、ポロネギ、アンチョビ、バッカラの骨と皮、にんにくを油で炒め、トマトを加える。鍋底に焦げ付かないように気をつけながら中火で40分煮る。
・冷まして裏濾しし、再び火にかける。小角切りにしたバッカラを加えてなじませながら煮詰める。
《くるみのソース》
・くるみ、絞ったパン、にんにく1/2かけ、こしょうをミキサーにかけ、油を少しずつ加えてクリーム状にする。
イタリアンパセリのみじん切りを散らす。
《揚げパン粉》
・崩したパンを少量の油で揚げ、塩、こしょう、オレガノを散らす。
・パスタをアルデンテにゆでる。
・パスタとたっぷりのバッカラのソース、くるみのソース大さじ5、イタリアンパセリのみじん切りをなじませ、皿に盛り付けて揚パン粉を散らす。


シチリア風パン粉のスパゲッティ↓


------------------------------------------------------- 
『パスタ・ヴィアッジョ・イン・イタリア』
 [creapasso.comへ戻る] 
 =====================================

2020年11月30日月曜日

カチョカバッロのコトレッタ。ナポリのイン・カロッツァと比べると、かなり農家っぽくて素朴。

さて、カチョカバッロの料理です。
今月の「総合解説」P.13の料理は、カチョカバッロ・ファルチート。
カチョカバッロを輪切りにして炒めたチコーリアを挟み、パン粉を付けて揚げます。
シンプルなカチョカバッロのコトレッタ。端の切落しでもできます。
カンパーニアだったら食パンとモッツァレラでモッツァレッラ・イン・カロッツァにする料理。
モリーゼ料理はナポリ料理をもっと農民風にした料理。

モッッァレラを揚げるとこうなる↓

次の料理はパスタ。

スローフードの地方料理のパスタの本、『パスタ・フォルメ・デル・グラノ』をモリーゼのパスタなんて全然ないだろうと思いながら見たら、予想外にたくさん載っていたので、詳しくは次回です。


-------------------------------------------------------
『パスタ・フォルメ・デル・グラノ』
 [creapasso.comへ戻る] 
 =====================================

2020年11月29日日曜日

観光大国イタリアで、行きにくさナンバーワンの州、モリーゼ。からかわれすぎていじられても笑いで返す。

モリーゼのことを知れば知るほど、観光大国のイタリアで、行きにくい場所ナンバーワンと胸を張って言い切るこの州の素晴らしさが分かってきました。
観光客に依存しない農牧の州。
都会人が憧れる田舎暮らしがありますが、もちろん多分、そんなに甘くはない。

どうやって食べているのか、心配になる。

モリーゼの人気商品は、チーズ。
具体的には、カチョカバッロ。

モリーゼ人の自虐はかなり重症。
ミラノ人にモリーゼの魂カチョカバッロを食べさせて反応を見る動画↓

都会のマダムは靴やジュエリーに興奮するけど、モリーゼの男は↓


これだけ自虐的に笑えるってことは今までどれだけからかわれてきたんだか・・・(涙)。

モリーゼはカチョカヴバッロが名物だけど、隣のアブルッツォはペコリーノが名物。ちなみに2つの州は元々は1つだった。
どっちでもよさそうだけど、ご当人には大きな問題。
いじらないでおこう。
今月の「総合解説」P.13にもあるように、モリーゼのカョカバッロの中でも特に有名なのがアニョーネのカチョカバッロ↓
歴史の古い南イタリアを代表する、放し飼いの牛乳から作るパスタ・フィラータのチーズ。


モリーゼって知れば知るほど好きになる。

-------------------------------------------------------
『イタリア・イン・クチーナ』
 [creapasso.comへ戻る] 
 =====================================


2020年11月28日土曜日

モリーゼの家畜に囲まれた暮らし。

モリーゼの風景に欠かせないのが家畜。
羊、豚、鶏、うさぎなどが、一緒に飼われています。

中でも乳製品ができる牛はやや特別。
牛乳から作るこの地方の名産品がカチョカヴァッロ。
モリーゼでは見たこともないカチョカヴァッロが造られていた↓


山羊の赤ちゃんの癒やし力は猫よりすごい。
崖の上に1匹迷いんだらそりゃ大騒ぎになる。
モリーゼの山岳地で育つ山羊から作るカシミア毛糸もある↓

世界中で笑わせてくれる山羊(音量注意)↓



-------------------------------------------------------
お薦め地方料理書
『イタリア・イン・クチーナ』
 [creapasso.comへ戻る] 
 =====================================

2020年11月27日金曜日

50年前まで州の主要な収入源となる産業は羊飼いと農業だった州、モリーゼ。

今月の最初の地方料理は、モリーゼ料理です。
正直言って、モリーゼ料理を勉強したとか、モリーゼが好きだという人には、まだ出会ったことがない。
イタリアで最も新しくて2番めに小さな州。
サッカーが弱いのでイタリアの若者の間では、ほぼ存在しないと思われている州。
隣はカンパーニア、ラツィオ、プーリア、アブルッツォ。

地形の特徴はアペニン山脈(アペニン山脈で一番高い山、グラン・サッソ山がある)とアドリア海に面しているが、海岸線は35kmしかない。
州の面積に占める国立公園の割合も高く、昔から、行きにくい場所と言われてきた。
50年前まで、州の主要な産業で収入源は羊飼い兼業の農業だった。
農業はぶとうとオリーブ栽培。家畜は半放し飼い。

モリーゼで2番めに人口が多い街、テルモリ↓

料理の点から見ると、農牧業が主要産業な地方には、かなり特殊な伝統がありそう。
モリーゼの農牧業のコムーネ、ペスコランチャーノ↓
町の主要道路は移牧の通り道で、隣のプーリアまでつながっている。
羊だけでなく食文化も行き来してきた。

モリーゼのアッフェッターティ・ミスティはモデナやパルマのものとは違ってかなり素朴。
添えるのは、ニョッコ・フリットではなく、パーネ・フリット。

イタリア料理初心者のお母さんみたいな本、『マンマミーア』にも、前菜のトルタ・フリッタの前のページに、パーネ・フリッタがあります。
そしてこんなことが書いてありました。
「この料理を作る理由は、最低2つはあるよ。
1つは買い物に行く暇がなくて家に卵とパンしかない時、
もう1つは、昔ながらの本物の味の料理が食べたくなって、マンマのおやつが懐かしくなった時だよ」
それではパーネ・フリットpane frittoのリチェッタをどうぞ。
固くなった田舎パン・・500g
牛乳・・250ml
卵・・3個
イタリアンパセリ・・1把
00番の小麦粉・・大さじ2
揚げ油(ピーナッツ油)
塩、こしょう

・パンは外側の皮を取り除き、牛乳に完全に浸らないようにしながらさっと浸す。
・パンの両面に小麦粉と溶き卵(塩少々、イタリアンパセリのみじん切り、こしょうを加えて溶く)をつける。
・たっぷりの熱した油で揚げる。シートに取って油を切り、前菜として、またはズッパやミネストラに添えて熱々をサーブする。

-------------------------------------------------------
「総合解説」 
『マンマミーア』
 [creapasso.comへ戻る] 
 =====================================

2020年7月12日日曜日

名物チーズはアブルッツォはペコリーノ、モリーゼはカチョカバロ。カチョカバロのフライパン焼き

『イタリア・イン・クチーナ』の解説、次は、今月の「総合解説」(2018年7/8月号P.14~)でも取り上げた、アブルッツォ(とモリーゼ)の料理です。
度々言ってますが、アブルッツォとモリーゼは1962年までは1つの州でした。
アペニン山脈とアドリア海に挟まれた、手つかずの自然に満ちた、あまり知られていない、イタリアでトップを争うマイナーな州ですが、素晴らしい地方です。




料理もほとんど知られておらず、本で紹介されているリチェッタは、珍しいものばかり。
モリーゼ料理↓

アブルッツォ同様、モリーゼにも羊の移牧の文化があり、豚や家禽の飼育、チーズ用の牛の飼育も普及している。
アブルッツォで一番普及しているチーズはペコリーノだが、モリーゼではカチョカバロだ。

最初に知るべき名物食材は、カチョカバロ・ディ・アニョーネcaciocavallo di agnone

カチョカバロは、南伊で最も普及している南伊独特の製法、パスタ・フィラータの山の放牧地で放し飼いにされている牛のミルクに子羊や子ヤギのカートを加えたチーズ。
大きな洋梨型にして吊るし、天然の洞窟の熟成庫で3~12ヶ月熟成させる。
熟成が進むと色が濃くなり、味は強くなって辛味も増す。

アニョーネはモリーゼのイセルニア県の山の中にある小さな村。
冬は雪が2mも積もるような場所で作られているチーズ。
モリーゼ料理は羊飼いと農民の、手に入るわずかなもので作る質素な料理といわれているが、ボローニャなど北イタリアの大都市まで行き来する羊飼いによって北イタリアの食やワインの文化が伝わった。
ワインもオリーブオイルも白トリュフもある。
各種のサルーミやチーズが作られている。

カチョカバッロの比較的ポピュラーなリチェッタ、カチョカバロのフライパン焼きアッラ・ピアストラCaciocavallo appa piastra。


・ラクレット用鍋を熱する。カチョカバロを幅5mmに切る。鍋が温まったらチーズをのせて、最初の泡ができて蜂蜜色になったら裏返す。両面焼けたらすぐにサーブする。好みでジャムを添えてもよい。
動画では自家製唐辛子のジャムを添えている。


いろんな意味ですごいカチョカバロのストリートフード、つるし焼き?

-------------------------------------------------------
『イタリア・イン・クチーナ』
 [creapasso.comへ戻る] 
 =====================================

ニューヨークとイタリアのハイブリッド、ティラミスチーズケーキ

ティラミスの話が出たところで、(CIR)1月号の表紙の料理ですが、これは“ティラミス味のチーズケーキ”でした。 ティラミスからチーズケーキまでは、ほんの一歩。 チーズケーキと言えばニューヨークの名物。 ニューヨークの最高のチーズケーキ店。 ニューヨークチーズケーキファクトリーの内...