今日の料理は(CIR12月号、p.6)の料理です。
“スカンピのアッラ・ピッツァイオーラscampi alla pizzaiola”
全然気が付かなかったのですが、今月『クチーナ・イタリアーナ』がフィーチャーしたシェフは、テレビで活躍しているカンパーニア出身のアントニオ・カンナヴァッチュオーロシェフで、この料理も彼のオリジナルとして有名な1品だそうです。
ヴォイエッロのCMのシェフ
どうりで、この料理、まじめに訳していたら、キサンタンガムを使うし、タコのマヨネーズなるものも登場するし、ちょっと斜め上を行ってる料理でした。
普通の人がイメージするスカンピのアッラ・ピッツァイオーラ↓
ピッツァイオーラは、そのリチェッタも歴史も、はっきりしたことは不明の料理。
その名前から、ピッツァ職人には欠かせないトマト、オレガノ、にんにくのソースがかかっている、というのが大体のイメージ。
そもそも肉料理のリチェッタ。
ルチアーノ・ピニャタロさんのナポリ料理の本、『リチェッタ・ディ・ナポリ』によるとカルネ・アッラ・ピッツァイオーラは貧しい料理で、ローストの切り落としや内臓を使った料理の残り物とトマトを使って翌日作る料理。パスタのソースやセコンド・ピアットにしました。
本のリチェッタは、
Carne alla pizzaiola/カルネ・アッラ・ピッツァイオーラ;材料/4人分
肉の切り身・・4枚
ミニトマト・・300g
EVオリーブオイル
にんにく・・1かけ
唐辛子、オレガノ、バジリコ、塩
・フライパンに刻んだトマト、油少々、にんにくのみじん切り、オレガノ、好みでバジリコを入れて10分ソッフリットにし、肉を入れて焼く。熱いうちにサーブする。
できあがりです。
トマトのソースに肉を入れて焼くという超シンプルな料理。
スカンピにかけるタコのマヨネーズは、タコのゆで汁にはタコのたんぱく質が溶け出ているので卵の代わりになる、ひまわり油を少しずつ加えてハンディミキサーで乳化させる、というアイデア。
スカンピのピッツァイオーラの場合はスーゴに増粘剤のキサンタンガムを加えて固める、という直球。
ノバーラのビストロ・カンナバッチュオーロ
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