寒くなってくると、コラーゲンが豊富なじっくり加熱するのに適した部位の料理が食べたくなります。それとは逆に短時間の加熱に向く部位は、filetto (ヒレ)やcostata(リブロース)です。
秋の肉料理の2品目は、コスタータのタリアータ。
1品目のペポーゾもキアンティ地方の料理でしたが、タリアータというのは、そもそもキアニーナの料理として考案されました。全然知らなかったけど、セルジョ・ロレンツィSergio Lorenziというピサのシェフが1970年に考案したそうです。ちなみにこの年はシェフが自分の店をオープンした年。しかもタリアータはステーキをスライスする、という以外に特別なリチェッタは何もなく、ひょっとしたら私でも考案者になれたかも、と思いそうですが、シェフは自分の店でこの料理を出してそれが人気になり、この料理が世界中に広まっていったという、文句のつけようがない流行を作り出した人でした。
オリジナルのリチェッタのタリアータ↓
これがフィオレンティーナを使ったトスカーナ料理だと考えると、(CIR11月号P.48)のリチェッタのタリアータのカーボロ・ネロのペースト添えというのも、あながち的外れではないですね。
カーボロ・ネロのペーストはパスタソースやブルスケッタのトッピングにもなる。
ハーブとエシャロット風味のタリアータ。
エシャロット風味のタリアータというのが比較的ベーシックなリチェッタ。
タリアータは、世界最大の肉牛、キアニーナから造るステーキ、フィオレンティーナがあるトスカーナだからできる料理かも。ブラックアンガスという品種で代用するのが人気のよう。
タリアータ↓
=====================================
ブログ『イタリア料理ほんやくざんまい』
イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)』
(CIR)2020年1月号、(CIR)2020年2月号、(CIR)2020年3月号、(CIR)2020年4月号、(CIR)2020年5月号、(CIR)2020年6月号、(CIR)2020年7月号、(CIR)2020年8月号、(CIR)2020年9月号、(CIR)2020年10月号、(CIR)2020年11月号
“ブランカート・クチーナ・シチリアーナ”シリーズ
スローフードのスクオラ・ディ・クチーナシリーズ
『スーゴとソース』
『カッチャジョーネ』
[creapasso.comへ戻る]
0 件のコメント:
コメントを投稿