きのうの話、イタリアナンバーワンのパスタメーカーと言われているグラニャーノのガロファロ社の営業部長と、米もパスタも造るイタリア最大の食品企業BFspA社の海外営業部長の話、つまり、世界の若者がイタリア料理に触れるきっかけとなる料理は、カルボナーラとカンタブリコのアンチョビのパスタ、という話は、時間がたつにつれてじわじわくる話でした。
カルボナーラ
カンタブリコのアンチョビは肉厚なのが特徴。
カンタブリコのアンチョビとブッラータのパスタ
材料/
5番のスパゲッティ・・500g
パン粉
イタリアンパセリ
ドライトマト・・4個
にんにく・・1かけ
唐辛子
ストラッチャテッラ(ブッラータの中身)・・200g
カンタブリコのアンチョビ・・90g
・パスタをゆでる。
・皮つきにんにく、唐辛子、刻んだドライトマトを油でソッフリットにし、ゆで上がったパスタ、ゆで汁少々を加えてマンテカーレする。
・パン粉とイタリアンパセリを加える。
・皿に盛り付けてストラッチャテッラとアンチョビを加える。
アンチョビのパスタを普段から作っていると、おいしいアンチョビに出会った時のインパクトはかなり大きい。その時、スペイン産でもおいしいものはおいしいと認められるようになっているのが現代人。
カンタブリコのアンチョビは北海を泳いで大西洋のスペイン沿岸までやってきます。極寒の海で動くために脂をたっぷり蓄えたアンチョビ。北海と地中海はつながっていないので、北の魚と言えばノルウェーのバッカラぐらいでしょうか。
カンタブリコのアンチョビは各種の製品が出回っていますが、人気があるのはすべて手作業で加工するメーカーのもの。
缶詰の製品を細かくチェックするのはイタリアにトマトの缶詰が広まった時からの習慣かも。イタリアの人はとにかく缶詰のトマトの品質を徹底的に検証しました。
中身が分からないトマトの缶詰の品質を評価する方法を追求したイタリア人の缶詰の評価は、かなり信頼できる、と感じています。
下の動画ではピッツァイオーロも熱く語ってます。独特の香りがするスモークタイプのブッラータを生地に塗り広げて、カンタブリコのアンチョビと黄色のミニトマト、ピエンノロ・デル・ベズビオと赤いミニトマトを並べてトーストしたパンとこしょうを散らします。
それにしてもナポリ人がこんなにアンチョビを熱く語るとは。ほぼトマトのことを語るとき同じ熱量ですよ。
BFspA社はイタリア人の味覚は変化していると認めて、外国の米もイタリア人は受け入れる、と語ります。
BFspA社はイタリアで日本料理に合うジャポニカ米の大規模な栽培を主導してきました。イタリアでは多くの品種の米が栽培されていますが、イタリアの米の主流はリゾット用のカルナローリ、そしてバルド、アルボーリオ、ローマという品種が続きます。イタリア人の中でも料理に興味のある人は米を料理によって使い分けています。
イタリア料理が世界中で受け入れられるようになった現在、イタリアのスペチャリタも世界中に広まっていきました。アルティジャナーレの時代の製品が、大量生産される時代になったのです。
BFでは自社で栽培する米の畑に休耕地を設けました。畑には鷺や隼が戻ってきたそうです。人工衛星を用いて常に畑に肥料を加えて利用していた農業を古い習慣に戻して、美味しいと言われる米を作っているそうです。
現在取り組んでいるのはグルテンフリーの食材です。
きっかけはセリアック病という現実の問題でした。
食は時代に合わせて常に変化するもの。今後、イタリア料理がどう変わっていくか、楽しみです。
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