クチーナ・イタリア・レジョナーレ、12月号の最初の料理はナポリのクリスマスイブまたは冬の定番料理、“スカローラのピッツァ”です(P.2)。
ナポリ料理の大家、ルチアーノ・ピニャタロは、その有名な著書、『リチェッテ・ディ・ナポリ』で
ナポリでは12月24日と12月31日にスカローラのピッツァを食べます。つまり豪華なディナーが控えている日の昼食の腹ごなし、といった料理。と書いています。
ナポリでは12月24日と12月31日にスカローラのピッツァを食べます。つまり豪華なディナーが控えている日の昼食の腹ごなし、といった料理。と書いています。
ちなみに本にはオーブン焼きとフリットの2つのパターンのリチェッタがあります。
でも、おいしいので今では一年中、食べたいときに食べる料理です。
探すとスカローラのリチェッタはこの本の中でもいくつか見つかります。かなりナポリではおなじみの野菜のようです。
ピッツァという名前でもピッツェリアには売ってません。どちらかと言うと惣菜店で売っている食べ物です。
スカローラはエンダイブやチコーリアという名でも知られています。レタスに似ていますが、ラディッキオの仲間でチコーリアの一種。
この料理の主役、スカローラは冬野菜。カルロ・クラッコの地方料理の本、『クラッコの地方料理』には、スカローラはカンパーニアのシンボルのような野菜の1つ。北イタリアの野菜のシンボルは縮緬キャベツですが、スカローラは南の縮緬キャベツです。と説明しています。
火を通すと生まれ変わる野菜です。スカローラのピッツァはスカローラが具ですが、スカローラは詰め物をするのに適した野菜。生食用スカローラはリッチャ、加熱用はリッシの2種類があります。
チコーリアは別名カタローニャ。その芽はプンタレッレと言います。
カタローニャ。
スカローラの下ごしらえとスカローラのストゥファータLa Scarola Stufata。
・下ごしらえしたスカローラを鍋に入れて火をやや弱め、20分蒸し煮にする。
・フライパンで油、にんにく、アンチョビ、黒オリーブをソッフリットにし、水気を切ったスカローラを加える。こしょうとケッパーを加え、蓋をしてなじませる。
スカローラの詰め物料理はスカローラ・インボッティータと言いますが、ナポリ方言になると、Scarole 'mbuttunateと書くようです。
詰め物入りスカローラのリチェッタは次回。
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