2021年7月11日日曜日

カルナローリは激しくマンテカーレしても崩れないように造り出された米。

ミラノのチーズの話をしていたら、ミラノ人はどんなミラノ料理を食べているのか気になりました。
偶然、『クチーナ・イタリアーナ』の記事に、ミラノの旧家が作る家庭料理が紹介されていました。
メニューは、まず、パンとアンチョビ、そしてバターの代わりのストラッキーノです。
スライスしたパンにストラッキーノとアンチョビをのせてアペリティーボにするんですね。
その横にグラナ・パダーノの塊とくるみも添えてあります。

ワインが進みそうです。
冷凍ストラッキーノのPV

生粋のミラノっ子が作るミラノ料理は、この後、リゾット・ジャッロとコトレッタ・ミラネーゼと続きます。
この2品こそ、ミラノが、いや世界が認めるミラノ料理です。
ミラノ風のサフランのリゾットは別名リゾット・ジャッロなんですね。
リチェッタを訳してみます。
・まず玉ねぎから。玉ねぎの量は1/2個で十分。みじん切りにしたらバターでしんなりと、ただし色をつけずに炒める。
・カルナローリ米、4人前約350gを炒める。白ワインをかけてアルコール分を飛ばしたら、ブロード・ディ・カルネを少しずつかけながら約18分煮る。半ばでサフラン1袋を水少々で溶いて加える。
・たっぷりのバターとグラナ・パダーノを加えてマンテカーレし、さっと休ませてサーブする。
ちなみに、ミラノ料理のお勧め本、“GT地方料理シリーズ”の『クチーナ・ミラネーゼ』では、リゾットや米料理についてかなりのページを費やしています。

ミラノ風リゾットはミラノのシンボルと言える料理。この本によると、チーズはグラナ・パダーノではなく、ロディジャーノを加えるそうです。バターの種類やサフランの産地にも相当こだわっていて、イタリアの米料理、侮れない、と思います。
カルナローリはヴィアローネとレンチーノという品種を交配させてリゾットのために作り出された米。アミロースが多いので激しくマンテカーレしても崩れにくい、という特徴を持つ米。
マンテカーレ↓

ミラノを舞台に活躍してきたカルロ・クラッコシェフのサフランのリゾット。

クラッコシェフの本、カルロ・クラッコの地方料理

コトレッタ・ミラネーゼもイタリアの国民食。コトレッタという調理方法は、大人気の調理方法で、パン粉をつけて揚げた料理をコトレッタと呼ぶことはイタリア中に広まりました。
日本のカツとは決定的に違うのが、子牛肉の料理だということ。


ちなみに、今月の日本語解説には、サバのコトレッタ(P.7)とポルチーニのコトレッタ(P.23)が登場しました。
ポルチーニのコトレッタ↓


本のコトレッタ・ミラネーゼのリチェッタは、定番のリチェッ  タに軽いアレンジを加えたもの。パン粉にオレガノのみじん切り少々を加える。
・骨付き子牛のリブロースに小麦粉、溶き卵、パン粉を調理中に剥がれ落ちないようにしっかりまぶしてオリーブオイルとバターできつね色に揚げる。ローズマリーとじゃがいものオーブン焼きを添えてサーブする。


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日本語解説(CIR)
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バッカラはノルウェーとイタリアを結ぶ干物貿易の主役で、この航路は1450年作成の世界地図にも記載されるほど重要でした。

(CIR12月号)によると、ヴィチェンツァでは、この料理はCが1つなんだそうです。普通はバッカラはbaccalàでも、ヴィツェンツァでは、Cがひとつのバカラ。んなばかな、と思ったけど、地元のこの料理の専門家たちは、C一つで呼んでました。会の名前の刺繍もC一つ。リチェッタはP.11...