2021年7月9日金曜日

グラナ・パダーノの製法や生産地を管理したのは修道院。今も千年前の製法が守られている。

今日のお題は、今月の(クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレCIRのP.33〜)、グラナ・パダーノです。
ミラノは別名チーズの街と呼ばれています。グラナ・パダーノもミラノ郊外で誕生したチーズです。
ミラノのチーズとして知られているのは、ゴルゴンゾーラ、タレッジョ、ストラッキーノ、マスカルポーネなど。グラナ・パダーノとは明らかに違うタイプのチーズです。
グラナ・パダーノは、誕生した当初は、カーチョ・インベッキアート(熟成チーズ)と呼ばれていました。

グラナ・パダーノは、生地が粒状(granulosa)という特徴から、グラナGranaと呼ばれるようになる。1996年に初のEU認定製品になってグラナ・パダーノという名前になり、現在では世界で一番売れているチーズとして知られている。
熟成期間によって味が違い、一番短い熟成期間は9〜16ヶ月。
甘くてデリケートな、ミルク風味が強く感じられる、薄い麦藁色の料理用タイプ。
アペリティーボやサラダ、ソースやクリームに適している。
熟成20ヶ月以上のリゼルバは、チャルダ、フラン、スフレ、野菜のトルティーノなどに向き、はっきりした粒状で濃い麦わら色。
薄片をかじるとコクのある風味がダイレクトに楽しめる。
チーズの熟成期間が表示されているのは、チーズに箔をつけるためではなく、味を知るための手がかり。

CIRで紹介したリチェッタは、カボチャとグラナ・パダーノのクレーム・キャラメル。
パンプキン・プリンの黄金色とキャラメルソースの組み合わせが、あまりにも美味しそうだったので、迷わず訳しました。(リチェッタはp.34)
ベースのパンプキン・プリン。

水はけの悪いミラノ郊外の土地を灌漑し、たっぷりあった牛乳を冬の食料にするための保存方法として千年前にグラナ・パダーノを作り出したのは、フランス系のキアラヴァッレの修道院の修道士。グラナ・パダーノは現在も当時と同じ方法で造られている。
実際、グラナ・パダーノの製法(極秘だった)や生産地を管理したのは修道院だったので、最初の管理組合だったかも。

珍しく、海も山もない、平野の風景のイタリア。


グラナ・パダーノも修道院も地元の人達に愛されています。

ミラノ料理のおすすめの本、GT地方料理シリーズの『クチーナ・ミラネーゼ



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