2021年7月7日水曜日

ビステッカ・フィオレンティーナはキアニーナのヴィテッローネのTボーンステーキ。

今日はヴィテッローネ・ビアンコ・デル・アッペンニーノ・チェントラーレの話。

中央アペニン山脈で飼育されている牛の総称で、キアニーナ、ロマニョーラ、マルキジャーナという品種があります。キアニーナ種とこれらの品種の交配から生まれた品種で、キアニーナの特徴の白くて世界最大級の大型、というのが特徴。

マルキジャーナはキアニーナとロマニョーラを交配させた品種ですが、ウンブリアやラツィオ、さらには海外まで、その名は知られています。
中央イタリアを代表する“山の”牛たちです。
山の野草を食べて育つので、野草の風味がある肉が特徴。

ヴィテッローネは大きな子牛、という意味。ヴィテッロは8ヶ月齢以下の子牛、ヴィテッローネは12ヶ月齢以上。
有名なところではビステッカ・フィオレンティーナはキアニーナのヴィテッローネのTボーンステーキです。
というわけで、中央アペニン山地のヴィテッローネの管理組合が作ったフィオレンティーナの動画をどうぞ↓



レアに焼くための最適の厚さは6cm。キアニーナくらい大きな牛が必要です。ヴィテッローネも最低2歳と決められています。

その他の材料は粗挽きこしょう、粗塩、マルドン塩、EVオリーブオイル、肉用温度計。

・肉を冷蔵庫から出して最低45分室温に置く。
・グリルか鉄板で表面を焼いて肉汁を閉じ込める。裏側も焼く。
・肉汁を出さないように、肉に穴を開けたり押しつぶしたりしない。
・最後に骨を下にして中まで火を通す。
・温度計を刺して肉の中央の温度を計る。
48〜52℃レア、54〜58ミディアムレア、60〜64ミディアム、65〜70ウエルダン
・肉を休ませて肉汁を行き渡らせる。
・骨を切り離す。サーロインとヒレを切り取り、やや斜めにスライスする。粗挽きこしょうと塩をかけ、マルドン塩を散らしてEVオリーブオイルをかける。

次はヴィテッローネのサーロインのタリアータ。

ベースはフィオレンティーナとまったく同じ。

最後はヴィテッローネのローストビーフ。


キアニーナの美味しさは、初めて食べた時から虜でした。中央イタリアの牛がキアニーナの血を引いているということは、トスカーナじゃなくてもこの地方の牛肉、というかヴィテッローネは、かなり期待が持てるのでは・・・。


トスカーナ料理のお勧め本は、“GT地方料理シリーズ”の『クチーナ・トスカーナ


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