2025年4月29日火曜日

パスタ・エ・ファジョーリはイタリアの国民的料理だが、あまりに素朴で高級料理とは別物。でもかなりバリエーション豊かな1品。

今日のお題は“パスタ・エ・ファジョーリ”。
イタリアの農民の生活を支えていた料理で、イタリア中から愛されている素朴な傑作料理つまり国民的料理。
パスタ・エ・ファジョーリ。

パスタ・エ・ファジョーリは、乾燥、あるいは生のインゲン豆を何時間もかけて煮崩し、一部を裏漉ししてポタージュ状にしたミネストラ。
熱いうちに食べてもよいし、夏なら粗熱を取って食べてもおいしい。冷めてから食べるパスタ・エ・ファジョーリもある。海辺のレストランでアサリやムール貝、スカンピなどのシーフードを加えたパスタ・エ・ファジョーリを出すこともよくある。
(CIR1月号)の料理“パスタ・ファジョーリ・エ・コッツェ”もそんな1品。日本語のリチェッタはP.5。

栄養的に見ても豆とパスタは互いの栄養価を高め合う優れた組み合わせ。
北から南まで、イタリア各地で様々なパスタ・エ・ファジョーリが造られている。
北イタリアでは茶色いボルロッティ豆に豚の脂でコクを加え、グラナを散らす。
中部や南部では小粒の白いんげんのカンネッリ―ニを使い、トマトで煮る。仕上げにかけるのはパルミジャーノではなくオリーブオイル。
ただし最近では地方の特徴が曖昧になっていて、豚皮やラルド入りパスタ・エ・ファジョーリにオリーブオイルをかけることもある。

常々言っているが、イタリアでパスタ・エ・ファジョーリをぜひ食べてみて欲しい。こんなパスタもあるんだと、絶対、カルチャーショック受ける。

どの地方もパスタ・エ・ファジョーリにはその地方の特産物を使う。
インゲン豆が美味しい地方は、その地方の自慢の豆、例えば、トスカーナならゾルフィーノという特産の白いんげん。

ゾルフィーノは皮がとても薄い豆。

ベネトではパスタ・エ・ファゾイと呼び、豚皮入り。

ナポリ風パスタ・エ・ファジョーリ

シーフードが身近な地方のパスタ・エ・ファジョーリはシーフード入り。(CIR)のリチェッタ、パスタ・ファジョーリ・エ・コッツェもその一つ。


乾麺パスタのふるさと、ナポリのパスタ・エ・ファジョーリは、各種のミックスパスタ入り。一般的に乾麺の場合はディタリーニなどの小型のもの。生麺ならラザニェッティやクアドルッチ。生麺は溶けて豆の澱粉と混ざり合うので、クリーミーに仕上がる。
白いんげんとパスタの切れ端で作るナポリ風。
ナポリ風パスタ・エ・ファジョーリは残り物のパスタを有効利用した料理。

カラブリア風ならランドゥーヤ入りの赤くて辛い1品。

パルミジャーノの産地ならパルミジャーノの皮入り。

夏にはパスタ・エ・ファジョーリをサラダ仕立てに。

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1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

いつも拝見させていただいてます。聞きたいことがあるのですがtrito,tagliuzzato,pezzetti,pezzi,tocchettiの切り方、大きさについてわかりますか。色々なものを駆使して調べてはいるのですが曖昧だったりするのでお聞きしたいなと思いコメントさせていただきました。

ローマ帝国の中でも上質のワインと評価されていたタウラージはアリアニコのワイン。その評価の普及にはフィロキセラも一役買ってます。

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