2025年2月6日木曜日

じゃがいもは、ナポリ料理の歴史的本、宮廷の料理人で宴会のオーガナイザー、ヴィンチェンツォ・コッラードが、その著書『クチーナ・ガランテ』で初めて紹介した。

今月の(CIR)のパスタ、“パスタ・エ・パターテ”の話、続けます。
じゃがいもの話を知れば知るほど、ヨーロッパではじゃがいもは、日本で知られているじゃがいもとはまったく別の歴史を歩んできたことに気が付きます。
南米からやってきて、やせた土地でも栽培が可能で、貧しい庶民たちの食生活をささえ、疫病が大流行した時は、ヨーロッパ中に大飢饉を引き起こしたじゃがいも。
(CIR)の記事にもあるように、じゃがいもについて書かれたイタリアで最初の本は、宮廷の料理人で宴会のオーガナイザー、ヴィンチェンツォ・コッラードの『Cuoco Garante』(1773)。
この本は、じゃがいもだけでなく、ナポリ料理
地中海料理の本としてとても重要な歴史的本。
美食家としてナポリ王国の宮廷で信頼されていて、ブルボン王朝の料理の師匠のような人。
この本にはパスタ・エ・パターテのリチェッタもある。
質素で庶民的で経済的な料理が大好きなナポリの人たちに、彼の料理は受け入れられた。
ヨーロッパ人は肉が好きだが、ナポリ料理は肉なしですます料理だ。そのベースにあるのはナポリ人の創造力。パスタは、様々な形のミックス。これは残ったパスタを全部一緒にしまっておく主婦の知恵だ。ある意味、宮廷料理人がじゃがいも料理を広めた、と言うのはナポリ料理らしくないが、彼は、じゃがいもの用途の多様性を評価していた。それは味をアップさせる方法も多いということで、これこそがパスタ・エ・パターテの秘密。

パスタ・エ・パターテは、汁が多い野菜のズッパのような料理で、パスタ・エ・ファジョーリの一種と感じています。

パスタ・エ・パターテ

来たから南までイタリア各地で作られているパスタ・エ・ファジョーリ。
パスタというと乾麺のスパゲッティをイメージしますが、チャンスがあったらパスタ・エ・ファジョーリをぜひ食べて見てください。初めての味とカルチャーショックを受けるはずです。豆はイタリアの農民の食生活をささえてきた食べ物で、ある意味じゃがいもと立場は似ています。
パスタ・エ・ファジョーリは、ベネトの名物料理ですが、綿はローマのレストランで初めて食べました。見た目はかなり素朴ですが、あったかくて優しい料理でした。つらい時に食べたら涙が出そうな、家庭料理の傑作です。それ以来、チャンスがあったら食べるようにしています。

パスタ・エ・パターテは、乾いた都会風と、汁気が多い田舎風の2種類があり、都会ではフォークで食べる。
フォークはそもそも、ナポリ王のフェルディナンドがスパゲッティを食べるために発明したもの。田舎では動物性たんぱく質をすくうためにスプーンを使う。汁気の多い料理はスプーンです。
スパゲッティ用のフォークは歯が4本。ナポリで発明された。元々のフォークは肉を食べる道具だった。それ以前はパスタは手で食べていた。

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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

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