このままでは永遠に終わらない。
ベネチア甘く見てました・・・。
ベネチアの人が大好きな貝の話はまた次回に。
という訳で、ベネチア料理の話、次はパスタの話に移ります。
シーフードの料理は終わりが見えないほど各種あるベネチアですが、スパゲッティや乾麺のパスタとなると、とたんに、何かあったかなあ・・・、となります。
フレッシュパスタなら、ビーゴリなどの名物がありますが、スパゲッティにこだわってみると、『クチーナ・ディ・ヴェネチア・エ・ラグーナ』には、1品だけありました。ベネチア料理のリストに最近加わった1品だそうです。本では、ラグーナではパスタはビーゴリ、トマトと唐辛子のパスタ以外は興味を持たれていない、とずばっと言ってます。これはイストリア発祥のパスタだそうで、イストリアでは人気のパスタ。イストリアはアドリア海の奥にある半島で、イタリア、クロアチア、スロベニアにまたがる地方。ベネチア共和国~オーストリア帝国を経て、冷戦のややこしいごたごたの結果イタリアになります。
地中海のオアシス、イストリア
海からチョット遠ざかった気がしますが、紹介するパスタは、スパゲッティ・アッラ・ブザラspaghetti alla busara、ブザラとはスカンピのこと。スカンピのスパゲッティです。
スカンピのリングイーネ
ベネチア料理の本の傑作のお薦めは、もう1冊あります。『ハリーズ・バー』
です。ヘミングウェイに愛されたベニスの伝説の名店、創業者ジュゼッペ・チプリアーニの息子が父親に捧げた本で、伝説になった出来事や、店の人気料理のリチェタを詳しく、惜しげもなく紹介した本です。ベニスの食文化の話も面白いです。
です。ヘミングウェイに愛されたベニスの伝説の名店、創業者ジュゼッペ・チプリアーニの息子が父親に捧げた本で、伝説になった出来事や、店の人気料理のリチェタを詳しく、惜しげもなく紹介した本です。ベニスの食文化の話も面白いです。
乾麺のパスタについては、イタリアを象徴する食べ物で、低コストの持続可能な食事として、イタリアの健康な食事のベース、と語っていますが、生パスタ“パスタ・フレスカ”は、卵入りパスタがベースの食べ物で、乾麺とはまったく別のもの、だそうです。
小さなアルティジャナーレのメーカーが作る水分40%以上の軟質小麦粉のパスタのことです。ハリーズ・バーには、パスタ・フレスカのメニューがたくさんありますが、デ・チェッコの社長も顧客だったそうで、デ・チェッコのことを私にとってはイタリアで最高のパスタメーカー、と言っています。社長は「チプリアーニ、分かるかい。みんなパスタのアルデンテについてあれこれ言うが、私は袋の表示より2分短くゆで上げれば、みんな同じアルデンテになる。きっかり時間通りにゆでれば、美味しいパスタとどこにでもあるパスタの違いが分かる」と語ったそうです。
そして、卵入りパスタ・フレスカにはアルデンテはありません。ソフトで、かつ腰があるのがパスタ・フレスカです。ゆで時間が1分長かったり、1分短いだけで、品質がよく分かります。つまり、ハリーズバーのパスタ・フレスカがお勧め・・・。
じつはハリーズ・バーはチプリアーニのブランド名でパスタも売ってます。
ハリーズ・バーと言うと、カクテルが有名ですけど、次回はパスタ・フレスカの話。
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